プジョー大人気のコンセプト「eレジェンド」 間近で観察 市販化はなし

公開 : 2019.07.07 11:50

インテリアは未来志向 真のプジョー製モデル

だが、インテリアは確かに非常に魅力的ではあるものの、エクステリアほどの現実性は感じられない。「すべてが、自宅のリビングをイメージして創り出されています」と、ジャンは言う。

自動運転モードではステアリングがダッシュボードに収納され、フットウェルに設置された50インチ近い巨大なスクリーンで映画を見ることも出来るというが、それでも、非常に実践的なものもここには存在している。

「すべてのコンセプトモデルで、5つから10の特許申請を行っています」と、ジャンは話しており、eレジェンドの場合、その申請内容には、504のカラーに似せたブルーのベルベット張りのシートを、周囲の機能性を持つファブリックといかに組み合わせるかといったものが含まれているという。


そして、いまコンセプトモデルで目にしたものが、将来的には量産モデルへと反映されることになるのであり、最新の208で採用されているi-コクピットと3次元的な面構成が初めて登場したのは、コンセプトモデルとしてだった。

「将来の市販モデルで採用されることになるので、可能な限り現実的なものにしたいと考えています」と、ジャンは言う。「eレジェンドのHMI(Human-Machine Interface:マン・マシン・インターフェース)を担当したチームは、量産モデルも担当しているのです」

残念ではあるが、eレジェンドが市販モデルの仲間入りをすることはなさそうだ。ジャンや他のスタッフも「残念」だと言うが、少なくとも、このクルマがワールドツアーを続ける限り、その創り出された目的を果たすことはできるだろう。

「ひとびとは、まだ自動運転技術やEVというものに馴染みがありません」と、ジャンは言う。「ですから、自動運転モデルにも魅力があることを知って頂く必要があり、そのためには、セクシーな真のプジョー製モデルでなければなりません。決して無個性で退屈な単なる箱ではいけないのです」

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