ロードテスト DS 3クロスバック ★★★★★★☆☆☆☆

公開 : 2019.07.21 09:50  更新 : 2021.03.05 21:42

内装 ★★★★★★☆☆☆☆

キャビンは、興味深く個性的な要素に事欠かない。しかし、実際にはさまざまな不足や矛盾が、実用性やプレミアムブランドにふさわしいリッチさといった、本来ならセールスポイントとなるべき利点をこのクルマから奪っている。

前席へ乗り込むのは、一般的なコンパクトカーより楽であるはずだし、また楽であるべきだ。ところが、たいがいの場合は便利な高いヒップポイントを持つものの、気をつけていないと、そこへたどり着く前にかかとが、めったにないほど高くて広くじゃまなサイドシルに引っかかるのである。

そうして乗ってみると、コクピットの前面に広がる構造やパッケージングは実に斬新だ。送風口や計器類、インフォテイメントのディスプレイ、スイッチ類は、ダッシュボード上の同じ高さに並べられている。そのすぐ下の部分やドアトリムはえぐられ、膝回りやひじ周りに十分なスペースを生んでいる。テスト車のレザーやモールディングの色合いはダークだが、心地よい空間をもたらし、また前方の良好な視認性にも貢献している。ところが、後席は前席同様とはいえない。外の眺めは高いベルトラインや、サメのヒレのようなボディサイドのデザイン要素に妨げられるのだ。

テスト車のグレードは中の上といったところに位置付けられるプレステージで、950ポンド(約14.3万円)のオプションであるオペラ仕様のインテリアを装備する。これは、時計のベルトをモチーフにして黒いソフトなレザーを張ったシートや、黒地にブロンズのブチが入ったレザーにステッチを施したダッシュボードなどが与えられる仕様だ。

このアップグレードされた内装トリムと、センターコンソールのデザインに凝ったスイッチには、そのプレミアムな価格に見合ったラグジュアリーなデザインだと納得させようとした努力の跡が散見される。とはいっても、それ以外の場所に目を移すと、硬くプレーンでテカりのある、下から2番目にあたるトリムのモールディングがそのままで、魅力もプレミアム性も感じられない。

いっぽうで、大画面のタッチ式ディスプレイとデジタルメーターは、洗練性を演出しようとしているが、その成功は限定的なものといえる。というのも、前者はやや優雅さが足りず反応も遅いし、後者には明確で読み取りやすいクラシカルな指針メーターを表示するモードが用意されていないからだ。

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