字幕付き動画 史上最高のBMW Mは?  M3(E30)/M3 CSL(E46)/M2コンペティション比較試乗

公開 : 2019.08.29 20:00

少々マッスルカー的なM2コンペ

「さて、最後の1台だ。これと1Mクーペで迷ったけどね」

「このクルマは現代のBMWを最も良く体現していると思うよ」

BMW M2コンペティション
BMW M2コンペティション

「そういう意味ではフェアな選択だね。Mクーペみたいな立ち位置かな?」

「その通りだね。Mクーペの後継とも言える。パワーアップして他もすべてが改善されたけどね。この試乗車はMTではないね」

「僕はMTが好きだから少し残念だけど、これはこれでこのクルマに合っているね」

「このクルマの良いところはダンパーの設定が変えられないことだ」

「最適な設定になっている。だけどエンジンは設定可能で、スポーツ・プラスにステアリングはコンフォートにしよう。ギアボックスは最速が良いからね。好みの設定を見つけるのが難しいクルマは好きじゃない。ボタンを何回か押すだけってのがいい」

「メモリーボタンもついているしね」

「使ってみたよ。好きな設定を保存できるから便利だ」

「このモデルはデジタルのダッシュボードで、すべてがきれいにまとまっているね」

「内装は良いし、必要なら4人乗れるし、まさにモダンになったMクーペだね。97km/hの巡航では2000rpm以下だし、長距離移動でも快適だ。M3よりも少しマッスルカー的に感じる。もちろんCSLよりもね」

「ターボのトルクのおかげで、エンジンの動きを感じないからね。どのギアでどんな回転域でも加速してくれる。CSLなら適切な操作が必要だからね。それが楽しみでもあるんだけど」

「Mは年月を経て変わったと思う?」

「われわれのMに対する認識も変わったのかな」

「僕の考えは少し違って『これがM』みたいなのは無いと思う。例えばさっきのE30と現行の4WDになったM5を見れば、どっちもMだし良いクルマだ。だからMの仕事とは、そのクルマに最高の味付けをすることだ」

「これが僕のMに対する認識だから、M5がE30より重くて鈍いからと言って悪いわけじゃない。他に優れた点がたくさんあるからね。これこそMの楽しみだ」

「バランスが良いね。LSD付きのFRだし。どのクルマも性格が違うと言ったけれど」

「どのモデルもこんなことができる。楽しいし、バランスも整っていて、たしか重量配分は50:50だし、リアタイヤのグリップを少しだけ上回るパワーだ」

AMGやアウディSとの違いは

「まさに全モデルでこんな風に振り回せる。E30から現行M5までの全車の最大の共通点だ。どのクルマでもやろうと思えばこれができるよね」

「そうだね。E30でもCSLでも1MもMクーペもZ3Mロードスターも、どのクルマも弱アンダーステアでブレーキを残して進入すれば簡単にドリフトできる」

BMW M2コンペティション
BMW M2コンペティション

「だけどそれでいてゆったりと家に帰ることもできる。これが良いところだ。MがAMGやアウディ・スポーツと違うのは、エンジンもそうだけど最後の10%の野蛮さだと思う。これはどのMにもあって、例えばAMGは直線での速さとかは優れているけど」

「少しホットロッド的だよね」

「現行C63より前は特にMのようなダイナミクスはなかった。ここは少し急だね。素晴らしい」

「その点についていえば、多少のミスをしたとしても簡単に立て直せるんだ」

「ドリフトだけじゃなく、ジャンプもできそうだね」

「2007年にM3が登場したとき、多くのひとが落胆したよね。その前型が前々型より大きく進化していただけに、その反動もあったと思う。だけどM3コンペティションは君も買っていたよね」

「うん、持ってたよ」

「あのクルマは素晴らしいと思う」

「やっぱりこの3台をじっくり乗って見た結果、Mのクルマはいつの時代もMだなと思ったよ」

「いつもMらしさがあるよね」

「もちろんその方向性もスペックも違うんだけど、根本的にはどのクルマにもとても良い仕事をしている」

「それにベース車に合った手を加えているね。例えばこのクルマは高回転型の自然吸気エンジンでもない。現行型のターボ車の良さを最大限に引き出しているよ。そしてそれがとてもうまく行っている」

「6気筒エンジンを維持しているしね」

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