海外試乗

2019.02.02

至高の直6 新旧対決 BMW M2コンペティション vs M3 CSL 前編

BMW M2コンペティション/BMW M3 CSL

編集部より

いまにして思えば、腕利きドライバーを魅了しつづけてきたM3 CSLのエンジンは、史上最高の直列6気筒だったのかもしれません。それから15年後、BMWのハイパフォーマンス部門が送りだしたM2コンペティションは、それをしのぐことができるのでしょうか?

もくじ

珍しくなった高回転型エンジン
M4ゆずりの3.0ℓ直6を搭載
Mが本気で軽量化
たくましいM2コンペ
シンプルで美しいCSL
鋭い切れ味の直6NA

珍しくなった高回転型エンジン

「七千九百」。ダイヤルアップでインターネットに接続していたころのデータ化けの話がいまのティーンエイジャーにはまるで通じないのと同じで、たかだか30年もののわたしの脳みそではこの数字はなかなか理解に苦しむ。

そもそもいまの時代、アイドル回転数をちょっとこえたあたりでわき出す怒濤のトルクに気おされるのが常だ。7900rpmなんて、10万ポンド(1400万円)クラブとでもいうべき(おおくはイタリア製の)法外な価格のクルマですら、もう諦めてしまおうかという回転数なのだ。

それが、まだなんとか手の届きそうなスポーツクーペの諸元表に書かれているなんて、何かの間違いにちがいない。そうでなければ、ばちあたりではないか。

とはいっても、無性にワクワクしてくるではないか。世紀の変わり目にBMWが送りだしたこの直列6気筒、3.2ℓのS54型エンジンこそ、いまE46型M3の相場がハードに乗られたものですら無情なまでに上がり続けるおおきな要因なのだ。

味わい深いシャシーや完璧ともいえるボディのプロポーションなど、ほかにも理由はある。生産が終わった2006年は、ボディの贅肉もなければターボもつかないクルマこそが原型的なドライバーズカーだった最後の時代といえよう。E46型M3はまさにそこにピタリとはまったし、純粋に五感に訴える楽しさという意味ではどの後継車も及ばないのではないだろうか。

 
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