アウディRS Q8 LAで発表 600psのマイルドHV クワトロ・スポーツを意識

公開 : 2019.11.22 10:15

アウディ・スポーツとして初めてとなる、スーパーSUVが2020年に発売されます。メルセデスAMG GLE 63クーペやBMW X6 Mなどの牙城に挑みます。クワトロ・スポーツを意識したというボディデザインも特徴となります。

真の高性能スポーツカー遺伝子を備えたRS Q8

text:James Attwood(ジェームス・アトウッド)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
アウディ・スポーツは、600psの4.0L V8エンジンを搭載したスーパーSUV、アウディRS Q8を発表した。ボディデザインは、かつてのWRCで活躍したスポーツ・クワトロS1からインスピレーションを受けたという。

ロサンゼルス・モーターショーで発表された、BMW X6 MのライバルとなるスーパーSUVは、アウディの高性能部門、アウディ・スポーツが手掛けた初めての大型SUVでもある。最近、コンパクトSUVのRS Q3とRS Q3スポーツバックを発表しているが、それに続くカタチだ。

アウディRS Q8
アウディRS Q8

アウディ・スポーツを統括するオリバー・ホフマンは、「真の高性能スポーツカー遺伝子」 を持っていると述べている。

アウディRS Q8の生産マネージャーを務めるマーカス・エバリーは、Q8からRSに相応しいモデルを完成させることは困難な作業だったと認めている。SUVのボディサイズや重さ、求められるパフォーマンスなどが要因だったという。

「要求は少なくありませんでした。Q8が持つ快適性や運転のしやすさ、オフロード性能は失わせたくありませんでした。そこに、サーキットでも通用する走行性能も与えたかったのです」 と述べている。

ツインターボで過給されるV8ガソリンエンジンは電圧48Vのマイルド・ハイブリッドを搭載。スターター・ジェネレーターのアシストが加算され、最高出力600ps、最大トルク81.4kg-mを達成している。

0-100km/h加速3.8秒、最高速度304km/h

トランスミッションは8速AT。必要に応じてトルクを分配する機械式センターデフを備え、4輪を駆動。更にオプションで後輪の左右でトルクを制御できる、クワトロ・スポーツデファレンシャルも装備が可能だ。

0-100km/h加速は3.8秒で、最高速度は249km/hでリミッターがかかる。ダイナミック・パッケージを選択すれば、真の実力、304km/hにタッチできる。

アウディRS Q8
アウディRS Q8

マイルドハイブリッド・システムも搭載するが、54km/hから159km/hの速度域で、定速走行時にはエンジンを休止。減速時にはスターター・ジェネレーターがエネルギー回生を行う。

エバリーによれば、現状のSQ8が搭載するマイルドハイブリッドを搭載した435psのV8ディーゼルエンジンとは、だいぶ印象が異なるという。

アウディRS Q8は、22インチのアルミホイールが標準装備。23インチもオプションで選択が可能。コンポジット・ディスクブレーキが標準装備だが、オプションでセラミック・ブレーキにすることもできる。

ボディでは、標準のQ8から様々なデザインの変更を受けている。新形状のシングルフレーム・グリルや大きなエアインテークなどはわかりやすい。トレッド値は同じだが、専用のフェンダーによってフロントで10mm、リアで5mm幅が広がっている。

サイドスカートやルーフスポイラーもRSの専用パーツ。リアエンドに追加された、大型のディフューザーと4本出しのマフラーが加速性能を物語るようだ。

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