インフィニティQ50 2.2d スポーツ

公開 : 2013.10.11 17:25  更新 : 2017.05.29 18:28

■どんなクルマ?

インフィニティQ50は、インフィニティの見込みによれば今後5-10年の間にセールスが5倍になるとしているBMW 3シリーズのライバル・モデルだ。プラットフォームは、旧モデルであるG37のものを流用してはいるが、インフィニティによれば全く新しいモデルであるという。

但し、現時点でのヨーロッパでのセールスは、昨年度が6,000台と、顕微鏡が必要なほど小さな数字である。しかし、インフィニティは本気のようだ。それを証明するひとつが、メルセデス・ベンツからディーゼル・エンジンを獲得したことだ。

英国のセールスの80-90%を占めると思われる2.2ℓのディーゼル・モデルだが、この他に日産の3.5ℓV6エンジンに67bhpのモーターと7速オートマティックを組み合わせたハイブリッド・モデルもラインナップされる。インフィニティは、このQ50発売1年目に1,500台を英国で販売する計画だ。

このインフィニティQ50の最もトピックとなるのは、ドライブ・バイ・ワイヤ式のステアリングを世界ではじめて採用したことだ。ロワおよびミディアム・モデルでは£800(12.5万円)のオプションであるが、スポーツ・モデルには標準となる。このシステムは、ステアリング・ホイールと実際の操舵装置の間に、機械的な繋がりが一切ないということだ。

価格は、最も安いSEディーゼルが£27,950(435万円)。これはライバルのBMW 320d SEの£28,410(442万円)より安い価格。また、スポーツは£32,750(510万円)からとなっている。

■どんな感じ?

インフィニティQ50は、正しい方向へ歩みだしたように思える。しかも、そのステップは歓迎されるべきものであり、大きく重要な一歩である。

内外共に非常に魅力的なクルマに仕上がっている。確かにスイッチ類はドイツのライバルに較べると若干直感的ではないが、それも1、2時間ドライブすれば順応できる範囲のものであり、オペレーション自体はイージーである。

メルセデス・ベンツから移植された2.2ℓのディーゼル・エンジンは、Cクラスほど静かではないが、煩いとは全く感じない。CクラスはQ50よりも約40kg軽い。その結果、Q50の方が、燃費、CO2排出量、パフォーマンスといった数値は良くない。しかし、それも取るに足らないことだ。

オプションのメルセデス製の7速オートマティックは、スムーズで、ドライブ・モードに入れておけば非常に滑らかだ。また、好みのシフトへチェンジするスピードも速い。

サスペンションは固めだが、乗り心地に悪影響を与えるほど堅くはなく、19インチのタイヤのグリップは非常に高かった。限界付近ではライバルに較べると落ち着きがやや欠ける傾向が感じられた。

ユニークなフライ・バイ・ワイヤの”ダイレクト・アダプティブ・ステアリング(DAS)”も試すことができた。ワインディング・ロードでは実に正確なステアリング捌きを見せてくれた。また、インフィニティは、ドライブ・バイ・ワイヤの方が優れていることを証明するために、様々な環境下でテストする機会を設けてくれた。結論からすれば、アナログのステアリングに慣れた感触からすれば若干の不自然さを感じることはあるが、特に街中においてはその重さやレスポンスにおいて有効な装備であると感じた。少なくとも、私はQ50を買うのであれば、このDASを装着するために£800(12.5万円)を支払うことだろう。

■「買い」か?

インフィニティQ50は、他のライバルがするようにBMW 3シリーズのコピーを作ることに熱心でなかった。むしろ、独自の路線を貫き通している。そういった意味において、非常に魅力的なクルマである。

また、今回、G37からQ50になって最大の魅力は、そのステアリング・システムではなく、実はディーゼル・エンジンを搭載したことにある。確かに、そのジャンルではまだまだドイツのメーカーがそのドメインを独占しているようだが、このQ50は充分に対抗できるモデルである。

(アンドリュー・フランケル)

インフィニティQ50 2.2d スポーツ

価格 £34,270(533万円)
最高速度 230km/h
0-96km/h加速 8.5秒
燃費 20.4km/ℓ
CO2排出量 128g/km
乾燥重量 1669kg
エンジン 直列4気筒2179ccターボ・ディーゼル
最高出力 168bhp/3200rpm
最大トルク 40.8kg-m/1600rpm
ギアボックス 7速オートマティック

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