【過度に恐れないで】ベントレー・ターボR カギは整備履歴 英国版中古車ガイド

公開 : 2020.08.18 10:20  更新 : 2020.12.08 08:35

ラグジュアリーなベントレーに乗りたい誘惑に駆られたら、ターボRも悪くない選択肢だとする英国編集部。だたし、確かな整備履歴を持つクルマのみ、とも釘をさします。高性能クラシック・サルーンとの付き合い方を解説します。

もくじ

定期的な整備を受けていることが大前提
ハンドメイドの高性能クラシック・サルーン
不具合を起こしやすいポイント
専門家の意見を聞いてみる
知っておくべきこと
いくら払うべき?
英国で掘り出し物を発見

定期的な整備を受けていることが大前提

text:John Evans(ジョン・エバンス)
translation:KENJI Nakajima(中嶋健治)

 
車重2.5tもあるラグジュアリー・サルーン、ベントレー・ターボR。手間のかかる厄介者に思えそうだが、しっかり状態を確認して選べば、ランニングコストが盛大に膨らむことはないだろう。

英国の場合、ディーラーでの9600km毎の定期点検で420ポンド(5万6000円)。その次の、1万9300km毎の点検でも800ポンド(10万8000)程度で済む。意外と高くはないのではないだろうか。

ベントレー・ターボR(英国仕様)
ベントレー・ターボR(英国仕様)

確かにフォルクスワーゲン・ゴルフよりは高いものの、ターボRは特別なクルマだ。専門の技術者による、定期的な整備であることを考えれば、納得できる範囲だと思う。

ベントレー専門ショップの代表、エイドリアン・ワースはこう話す。「定期的な整備を受け続けていれば、それほど悲惨な維持費にはなりません。手入れが不十分だったクルマを良い状態に戻すことの方が、はるかにコストが掛かります」

定期的な整備を受けてきたターボRとは、専門ショップで細かなメンテナンスを受けてきたクルマを指している。エンジンオイルの補充だけではない。トランスミッションのフィルターなどの交換も大切だ。

ずっと交換しないでいるとフルードがつまり、潤滑不良を引き起こしてしまう。「トランスミッションのオーバーホールが必要になります」。エイドリアンは忠告する。

ベントレー・ターボRを購入するなら、ディーラーが面倒を見続けてきたクルマか、専門ショップがオーバーホールしたクルマだけを候補としたい。探せば、なくはない。

ハンドメイドの高性能クラシック・サルーン

英国で調べた限り、1997年のターボRが目を引いた。レザー内装やボディの補修が施されているほか、前オーナーがサスペンションとブレーキ、冷却システムなどをオーバーホールしている。価格は1万5950ポンド(215万円)だ。

しっかり見定めれば、身近な金額でハンドメイドの高性能クラシック・サルーンを所有することも不可能ではない。エンジンはターボで過給される6.75LのV8。最高出力は300psあり、0-100km/h加速を7.0秒でこなす。

ベントレー・ターボR(英国仕様)
ベントレー・ターボR(英国仕様)

限定モデルのターボSでは390ps、珍しいRTでは405psを獲得している。製造終了の前年、1998年に登場したRTマリナ―では、426psに達した。

ミュルザンヌ・ターボの後継モデルとして、このターボRが登場したのは1985年。残念ながら、ミュルザンヌの評価は振るわなかった。速いのに、柔らか過ぎたのだ。

そこで登場したのが「R」で、ロードの頭文字。ミュルザンヌではオプション設定だったサスペンションを標準装備し、アンチロールバーは強固なものを採用した。タイヤも、扁平率の低いものが選ばれている。

1986年にはアンチロック・ブレーキと燃料噴射を搭載。長年採用されてきたGM製の3速ATは、1991年後半に4速ATへスイッチしている。

1995年になると、フェイスリフトにあわせて燃料噴射システムを改良。1996年以降は、ロング・ホイールベース版のみが販売されていた。

しっかり状態の良いターボRを選ぶこと。運が悪くなければ、心配するほどの維持費にさいなまれることはないだろう。

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