【電気モーター2基で407ps】アウディeトロン クワトロ・スポーツバックへ試乗

公開 : 2020.09.16 10:20  更新 : 2021.02.09 23:25

アウディ製のクロスオーバーEV、eトロン・スポーツバック。前後にモーターを1基づつ搭載し、最高出力は407psを誇ります。ジャガーIペイスやテスラ・モデルXのライバルの走りを、英国編集部が評価しました。

407psの電気モーターと95kWhのバッテリー

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
今回試乗するクルマの名称は、アウディeトロン 55 クワトロ・スポーツバックの、Sライン。AUTOCARの読者ならご存知かと思うが、クワトロは四輪駆動を指す。55は、性能を格付けする数字。

スポーツバックだから、4ドアクーペだ。少し高めの金額と引き換えに、滑らかなルーフラインが得られる。荷室の容量は、45L小さくなる。

アウディeトロン・スポーツバック 55 クワトロ Sライン(英国仕様)
アウディeトロン・スポーツバック 55 クワトロ Sライン(英国仕様)

このEトロンの場合、2基の電気モーターと、95kWhのバッテリーが載っている。もちろんアウディだから、インテリアはとても上質。

すでに何度か、eトロンへは試乗している。スポーツバックの場合、トリムグレードはスポーティな仕立てのSラインが基本。ハード面では、通常の四角いeトロンと変わりはない。

フロア一面にバッテリーが敷き詰めれれ、電気モーターが前後に1基ずつ搭載されている。シングルスピードのトランスミッションをそれぞれ介して、前後のタイヤを駆動。システム総合での最高出力は407ps、最大トルクは67.6kg-mと不足ない。

ただし、最高出力が得られるのはアクセルを深く踏み続けている間の、8秒間のみ。アウトバーン以外なら、それ以上必要になることはないだろう。5.7秒で、静止状態から100km/hに届く。

ほとんどのシーンで、eトロン・スポーツバックはリアモーターだけで走行する。急加速時やリアタイヤのスリップを検知した場合は、フロントモーターも稼働する。

上質な車内を静寂に保って走る

その理由は、効率を高め、航続距離を延ばすため。さらにCd値0.25という空力性能に優れたボディが、効率をアシストする。ドアミラーは、小さなカメラが役割を担う。

eトロン・スポーツバックは、大きく重い。大容量バッテリーを積んでいても、航続距離は320kmから350kmの間くらいで、ライバルより短い。バッテリーは、最大で150kWの容量の充電器にまで対応する。

アウディeトロン・スポーツバック 55 クワトロ Sライン(英国仕様)
アウディeトロン・スポーツバック 55 クワトロ Sライン(英国仕様)

リアシート側の頭上空間が狭く感じられるものの、インテリアの雰囲気はアウディ。とても贅沢な雰囲気が漂う。

エアコンの操作系はタッチモニターに集約しない方が好みだが、触感的なフィードバックがあり、ボダンも大きく、操作はしやすい。上段のタッチモニターも大きく、メニュー構造はわかりやすい。

車内全体の組み立て品質や素材感、触れた印象などは非常に良い。8万ポンド(1120万円)もするだけのことはある。

ドライビングポジションは、やや起き気味。クロスオーバーだから、乗り降りしやすい。

eトロンのプラットホームは、純EVに専用開発されたものではない。ボンネットを開くと、充電ケーブルをしまうのに十分な空間が残されている。

空になったボンネット内の印象を打ち破るように、eトロンは沈黙のまま走る。ロードノイズや風切り音はほとんど車内に届かず、電気自動車の水準で見ても非常に静か。経験を積んだドライバーですら、スピードメーターを見ないと速度感が湧かないほど。

アクセルペダルの操作に対する反応は、ソフトでリニア。右足の力を緩めると、静かに惰性で進む。

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