【ソフトトップでも329km/h】ポルシェ911ターボS カブリオレへ試乗 アウトバーンを走りたい

公開 : 2020.10.11 10:20

3.7Lのツインターボ・フラット6が650psを発揮するポルシェ911ターボSのカブリオレ。クーペと変わらない速さを備えつつ、オープントップというドラマチックさをプラスしています。英国編集部が一般道で評価しました。

もくじ

最高速度329km/h、0-100km/h加速2.8秒
目的地まで世界最速で走れるクルマ
超高速域でも快適さを保つソフトトップ
低い回転域でも速度域でも扱いやすい
ポルシェ911ターボS カブリオレ(英国仕様)のスペック

最高速度329km/h、0-100km/h加速2.8秒

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
古くから続くポルシェ911のターボ。その上には、ターボSが存在する。

1975年、911へターボをドッキングしたポルシェ。幅広のタイヤをボディに収めるため、リアフェンダーは息を呑むほど大きく膨らんでいた。

ポルシェ911ターボS カブリオレ(英国仕様)
ポルシェ911ターボS カブリオレ(英国仕様)

標準のポルシェ911の馬力が、200ps足らずだった時代。そこにターボのパワーが与えられ、ナイフのように鋭いハンドリングのシャシーが受け止めた。コーナーでは、路上に留めておくのが難しいほどの暴れ馬だった。

2020年の992型ポルシェ911は、標準でも390psを獲得している。すべての911のエンジンにはターボチャージャーが載り、ワイドなボディをまとっている。

最新の911ターボSでは、3.0Lの排気量を3.7Lまで拡大。最高出力650psを繰り出し、車重1700kgを超えるボディでも、有り余るほどのパワーがある。911にとってのターボという存在は、伝統でもある。今後も、過剰な911という需要は続くのだろう。

最高速度は329km/hに届き、0-100km/h加速を2.8秒でこなす。リアエンジンという後ろ寄りの荷重配分が、圧倒的なトラクションを生み出す。さらに知的なトラクション・コントロールと四輪駆動システムで、鋭い加速を実現している。

ポルシェ911ターボは、スーパーカーと呼べるほど速い。クルマの製造品質は従来どおり高いが、今では価格もマクラーレンやフェラーリに並ぶほど高くなった。英国での価格は、16万8127ポンド(2252万円)から。

目的地まで世界最速で走れるクルマ

ポルシェの場合、追加したいオプションも沢山ある。2180ポンド(29万円)のスポーツ・エグゾーストに、1203ポンド(16万円)のアダプティブ・クルーズコントロール、434ポンド(6万円)の特別なヘッドライトも選んでおきたい。

これらを含めると、17万8414ポンド(2390万円)になる。スーパーカーなら、まだ常識的な範囲だろう。

ポルシェ911ターボS カブリオレ(英国仕様)
ポルシェ911ターボS カブリオレ(英国仕様)

AUTOCARでは、すでに最新911ターボSのクーペには試乗している。感銘を受けるほどのクルマだった。その時のレポートでは、どんな条件にも対応できるよう開発された、目的地まで世界最速で走れるクルマ、だと評している。

ポルシェは以前から、そんなクルマだった。ロンドンからフランスまで長距離ドライブを楽しんだあと、マルセイユ近郊のポール・リカール・サーキットで走行会も楽しめる。翌日、ロンドンまで快適に運転して帰って来れる。

ただし、ポルシェ911ターボS カブリオレの場合、圧倒的な動的性能に対する疑問符が付く。コンバーチブルは優雅に走る、クルーザーと呼ばれるタイプのクルマだからだ。

一般的に、ソフトトップは300km/hを超えるような超高速に、長時間耐えられるとは限らない。最高速度が制限されるモデルも多い。ハードトップより、車内がうるさくなることも通例。

911ターボSのカブリオレも、そんな我慢を強いられる組み合わせだといえるだろうか。筆者は、まったくそんなことはないと感じた。