【3列目は使える?】メルセデス・ベンツGLB シートアレンジ/荷室、徹底チェック 7人乗りSUVの実用性は?

公開 : 2020.10.23 12:05  更新 : 2021.12.04 02:17

“3列シート7人乗りのコンパクトSUV”を売りに登場した「メルセデス・ベンツGLB」が、人気を集めています。2・3列目シートのアレンジと、ラゲッジスペースの大きさや使い勝手を調べてみることにしました。

3列シート7人乗りのメルセデスSUV

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo: Keisuke Maeda(前田恵介)

メルセデス・ベンツのSUVラインに加わった「GLB」は、スペース効率を突き詰めたスクエアなスタイリングと、高いオフロード走破性から新たな境地を切り開いた。

それに加えパッケージングが注目を集めることになった。

メルセデス・ベンツGLB 250 4マティック・スポーツ(日本仕様:696万円)
メルセデス・ベンツGLB 250 4マティック・スポーツ(日本仕様:696万円)    上野和秀

それは、同社のコンパクト初となる3列シート7人乗りというパッケージで、デビュー以来好調なセールスを続けている。

ドライビング・インプレッションについては自動車メディアで数多く紹介されているが、室内空間の使い勝手を詳しく取り上げたものはまだ少ない。

そこで3列シート7人乗りのGLBの車内にスポットを当てて、ユーテリティ・チェックをしてみることにした。

GLB最大のセールスポイントである3列シートは、乗車人数・荷物に合わせて、2+3+2席をアレンジし様々な場面でフレキシブルに対応できること。

メルセデス・ベンツとしてスタンダードの考えは、普段は2列シートで使用し、3列目は格納して荷室として使用するパッケージ。

3列目シートは、3世代の家族や、仲の良いファミリーと出かける時に、キッズシートとして使用することが想定されているようだ。

3列目シート 実車の写真

それを裏付けるようにGLBのカタログを見ると、「3列目シートは乗車時の安全を確保するため身長168cm以下の乗員が使用できます」とある。

あくまでもキッズや小柄な人のためのシートなのだ。

メルセデス・ベンツGLBの3列目シート
メルセデス・ベンツGLBの3列目シート    上野和秀

とはいえ安全性に拘るメルセデス・ベンツだけに、2列目と変わらぬシートベルトを始め、高さを調整できるヘッドレストが備わる。

サイドにはポケットが用意され、シート間にはドリンクホルダーが設けられ、ちゃんとした席という認識だ。

身長167cmで太目の筆者が座ってみると、一応座れるがはっきり言って狭い。ヘッドクリアランスもギリギリで、身長160cm以下の同乗者用として使用するのが正解といえる。

それでも往年のS124系に備わる後ろ向きのサードシートに比べれば、はるかに文化的だ。

また、ワンタッチでチャイルド・セーフティシートを装着できるISOFIX対応固定装置は2・3列目に備わるので、好みの席に取り付けることができる。

快適な2列目シート

GLBで最もご機嫌な場所といえるのが2列目シートだ。

リクライニンク機構も備わり、3列目シート使用時に最も前方にスライドしても足元は広く、筆者が座って膝から前席のバックレストまで実測で約10cmの空間を確認できた。

メルセデス・ベンツGLBの2列目シート
メルセデス・ベンツGLBの2列目シート    上野和秀

座面は60:40、バックレストは40:20:40で分割されており、それぞれを独立してスライド、リクライニング、折りたたむことができる。

140mmスライドするシートを最も下げれば、広々とした空間が登場。ちなみにこの状態ではニー・クリアランスが約25cmまで広がり、Eクラス並みの解放感が得られる。

2列目シートは法規上で3人が座れるが、アームレストを出して2人で使用するのが正解。

写真で見るとシートは平板に見えるが、実際に乗ってみると座り心地に問題はない。バックレストは8段階にリクライニングできるので、ゆったりとくつろぐことが可能だ。

座面からルーフまでは980~982mm確保されており、Cクラス・ステーションワゴンより高いので、ヘッドクリアランスは問題ない。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)

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