【STならMTを選びたい】フォード・フォーカスST オートマティック仕様へ試乗

公開 : 2020.12.01 10:25

欧州で堅調な人気を誇るホットハッチが、フォード・フォーカスST。ゴルフGTIに並ぶ高評価モデルへ、新たに7速AT仕様が追加されました。ホットハッチならMT、という英国編集部の反応はいかに。

もくじ

シフトレバーのかわりにセレクター
レーストラック・モードで物足りないATの反応
運転は安楽でも、ドライバーズカーならMT
フォード・フォーカスST オートマティック(英国仕様)のスペック

シフトレバーのかわりにセレクター

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
英国AUTOCAR編集部では先日、新しいフォルクスワーゲン・ゴルフGTIよりも、フォーカスSTの方が総合力で優れているという比較試乗での結果を導いた。この内容は、追って日本版AUTOCARでもお伝えできると思う。

フォード・フォーカスSTの骨太な動的性能や、得られるドライバーの充足度の高さには、疑う余地はないということだ。今回のフォーカスへの疑問は、ホットハッチに新しい7速ATを選ぶべきかどうか。

フォード・フォーカスST オートマティック(英国仕様)
フォード・フォーカスST オートマティック(英国仕様)

6速MTモデルと比べて、1450ポンド(20万円)の追加費用を準備する必要はあるのだろうか。

6速MTのフォーカスとの最大の違いは、センターコンソールから伸びるシフトレバーが、AT用のロータリー・セレクターに変わっていること。ステアリングホイールの後ろ側には、プラスティック製のシフトパドルが付いている。パドルのサイズは、少し小さすぎるように思う。

もちろん、クラッチペダルもない。ATを自ら変速したいドライバーのために、マニュアルモードの「M」と記されたスイッチがセレクターの中央に付いている。

それ以外は、基本的にMTのフォーカスと同じ。デザインは印象的といえるほど美しくはないが、とても機能的だと思う。

ドライビング・モードも変わらずノーマル、スポーツ、スリッパリー(滑りやすい路面用)、レーストラックから選択が可能。肉太なステアリングホイールに配されたボタンで、切り替えられる。

レーストラック・モードで物足りないATの反応

AT任せの変速で走り出す。加速力の鋭さはMTのフォーカス並みに活発だが、完全に同じではない。意外にも、0-100km/h加速では0.3秒ほど遅れるという。

そのかわりAT車だから、運転は安楽。特に交通量が多い国道での追い越しなど、加速に忙しい場面では、だいぶ楽に感じられる。渋滞時も同様だ。

フォード・フォーカスST オートマティック(英国仕様)
フォード・フォーカスST オートマティック(英国仕様)

一般的なペースに合わせての変速は、とてもスムーズ。しかし、急な状況の変化で鋭く加速したい場合などでは、キックダウンの反応がやや鈍いように感じた。パドル操作での反応も、特にシャープなわけではない。

ドライビング・モードをスポーツやレーストラックに変更してみる。想像に反して、トランスミッションの反応が目立って速くなることはないようだ。

アクセルペダルの操作に対する食付きは良くなるし、徐々に引き締められていくダンパーも、大幅に硬くなる。ステアリングは、一気に重みを増す。ノーマル・モードでは人工的に操舵感が軽い印象だから、この感触の変化は歓迎できる。

せっかくのフォーカスSTなのだから、レーストラック・モードでは、キックダウンやパドル操作での反応は、もっと鋭くてい良いだろう。それならAT版も、もっと好きになれると思う。

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