【アルファードが売れている】トヨタ・アルファード、なぜ月1万台に?  センチュリー騒動も影響か

公開 : 2020.12.12 05:45  更新 : 2021.01.28 18:08

センチュリー騒動もある程度影響?

また、今年10月にテレビやネットで大きな話題となった、あの「センチュリー騒動」もアルファードに対するユーザーの意識変化に、「ある程度」影響を及ぼしたと言えるのではないだろうか。

兵庫県の井戸敏三知事の、公用車センチュリーに対する定例記者会見での記者とのやり取りがきっかけとなり、知事公用車の在り方について世間の注目が集まった。

トヨタ・アルファード・エグゼクティブ・ラウンジの2列目シート。コメンテーターらが「アルファードの方が車内が広く、利便性が高い」という発言を繰り返す。
トヨタ・アルファード・エグゼクティブ・ラウンジの2列目シート。コメンテーターらが「アルファードの方が車内が広く、利便性が高い」という発言を繰り返す。    神村 聖

各局ワイドショーで、記者が実際にセンチュリーの後席に腰かけて乗り心地をレポート。

元県知事などのコメンテーターらが「アルファードの方が車内が広く、利便性が高い」という発言を繰り返した。

各番組内では、全国の知事公用車の現状を把握し、詳しいデータを公表するとセンチュリーの他にアルファード利用も目立った。

県知事公用車のみならず、国会議事堂や衆議院・参議院議員会館がある東京都千代田区永田町界隈では、黒塗りアルファードが定番になっている。

その他、企業経営者の運転手付き社用車や、高級ハイヤーなどでも、アルファードの重要はとても高い。

そうした「お偉いさん」用高級車として、アルファードは確固たる地位を築いていることを、あのセンチュリー騒動によってメディアがあぶり出したといえる。

日本特有 最上級ミニバンの有り様

さて、アルファードはこれからどう進化するのだろうか?

自動車専門メディア等による、将来新車予測の中では、2021年後半から2022年春先あたりに「次期アルファード」という名前を挙げることがある(現行車は2015年発売)。また「ヴェルファイア」との統合も話題に加わる。

将来新車予測では、2021年後半〜2022年春先あたりに「次期アルファード」という名前を挙げることがある(現行車は2015年発売)。また「ヴェルファイア」との統合も話題に加わる。
将来新車予測では、2021年後半〜2022年春先あたりに「次期アルファード」という名前を挙げることがある(現行車は2015年発売)。また「ヴェルファイア」との統合も話題に加わる。    神村 聖

車種統合については、筆者も参加したトヨタ東京本社でのトヨタ国内営業幹部との意見交換の中で、近い将来に大きく絞り込むことを明らかにしている。

そうした中で、次期アルファードの具体的な販売時期はどうであれ、トヨタがアルファードという商品について新たなる道筋を考える時期にあると思う。

国内市場ではトヨタにおける「クロス(オーバー)化」というSUVシフトが進む中、世界市場のなかで特有のミニバン文化を持つ日本で、最上級ミニバンとしての有り様が問われる。

また、商用車に特化しながらも、近年は多目的トランスポーターとしての需要が高まる「ハイエース」(200系)や、海外で先行発売された同300系に相当する「グランエース」なども含めた、ボックススタイルのモビリティという大きな括りの中でも、次期アルファードの有り様が問われることになるかもしれない。

いずれにしても、アルファードが現代日本人のクルマに対する思想を強く反映したクルマであることは間違いない。

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