【スポーツセダンの新時代】新型BMW M3/M4 英国で発売 インパクト大のデザイン

公開 : 2021.01.14 10:15

シャープな加速力を実現

アルミスチールとコンポジットのボディに、新開発の3.0L直列6気筒ツインターボエンジン(コードネームS58)を搭載する。この縦置きエンジンは、標準モデルのM3とM4(英国未導入)では494ps、M3コンペティションとM4コンペティションでは510psを発揮。先代モデルのS55ユニットと比較して53psと57ps増加している。

車重が1730kgであることから、M3コンペティションのパワーウェイトレシオは1トンあたり303psとなる。一方、5kg軽いM4コンペティションは、1トンあたり304psを実現している。

BMW M3/M4
BMW M3/M4    BMW

ライバルのメルセデスAMGと比較すると、4.0L V8ターボエンジンは標準のC 63で476ps、C 63 Sで510psを発揮している。

M3とM4は、パフォーマンスSUVのX3 MとX4 Mに続いて、S58エンジンを搭載する3番目、4番目のモデルとなる。可変バルブ機構「バルブトロニック」や可変カムシャフトコントロールシステム「ダブルVANOS」など、基本的なアーキテクチャーは初期のS55と共有しているが、複数の新要素が追加されている。

変更点としては、まずストロークを90mmに拡大し、排気量を14cc増加させて2993ccとしたことが挙げられる。また、ターボチャージャーの見直し、最大350barの圧力で作動する燃料噴射システムの改良、排出ガスを浄化するガソリン・パティキュレート・フィルターなども採用されている。

最大トルクは、標準のM3とM4では56.1kg-mと従来通りだが、発生する回転域は800rpm増えて2650rpm~6130rpmとなっている。コンペティション・モデルでは、2750rpm~5500rpmで64.8kg-m(先代比10kg-m増)を発生する。エンジンの最高回転数は、先代よりわずかに低い7200rpm。

性能の向上により、新型はシャープな加速を実現している。0-100km/h加速は標準モデルで4.2秒(0.2秒短縮)、コンペティションで3.9秒(0.1秒短縮)とされている。

最高速度は250km/hに制限されているが、購入時にドライバーズ・パッケージを選択することで、Z規格タイヤを装着して290km/hまでアップすることができる。

標準モデルには、このクラスでは珍しくなった6速MTが設定される一方、コンペティションには、先代モデルで採用されていた7速DCTを廃止し、M部門のソフトウェア・プログラム「Drivelogic」を搭載した8速トルク・コンバーターが新たに採用されている。

標準モデルは、電子制御アクティブMディファレンシャルを備えた後輪駆動で、コンペティションには2021年半ばから完全可変M xドライブシステムが採用される。

走行モードはM5と同様に、4WD、4WDスポーツ、ダイナミック・スタビリティ・コントロール・システムをオフにした2WDの3つが用意されている。後者は、パワーの大部分を後輪に集中させる。

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