ポルシェ、7月末に『マカン』生産終了決定 約12年の歴史に幕 後継車は2028年頃登場 在庫確保で販売継続
公開 : 2026.07.15 07:25
ガソリンエンジン搭載のポルシェ・マカンは今月末で生産終了となります。ただし在庫を多めに確保することで、2027年頃までは販売を継続できる見込みです。コードネーム「M1」と呼ばれる後継車は2028年頃に登場予定です。
新型EVよりもいまだに人気
ポルシェは、7月末をもってガソリンエンジン搭載の『マカン』の生産を終了する予定だ。同社のベストセラーモデルの1つに幕が下ろされる。
ポルシェは当初、購入者のニーズが新型EV『マカン・エレクトリック』へ移行すると予想していたが、ガソリンモデルの人気が衰えず、結果的に11年以上にわたって販売を続けることになった。

今年初め、ドイツの新聞『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』紙のインタビューで、フォルクスワーゲン・グループのオリバー・ブルーメCEOは、マカンに関して「見誤った」ことを認めた。当時の製品計画で前提としていた市場環境は、その後大きく変化したという。
最近発表された販売実績でも、その誤算を見て取ることができる。2026年上半期、ポルシェは世界中で合計3万5315台のマカンを販売した。そのうち、ガソリン車が1万9695台、EVが1万5620台だった。
マカン・エレクトリックの構想が立ち上がった際、ポルシェは販売にほとんど支障をきたすことなく、ガソリンモデルに取って代わるだろうと見込んでいた。しかし、実際には世界の主要市場でEV需要の伸びが鈍化したため、戦略の見直しを余儀なくされた。
その結果、マカンはポルシェの中でも特に人気の高いモデルの1つでありながら、後継車の登場を待たずして生産終了するという異例の事態となった。後継車は新型アウディQ5と密接に関連し、コードネーム「M1」として開発が進められており、2028年頃にデビューする見込みだ。
ポルシェを支える屋台骨の1つ
マカンは2014年の発売以来、ポルシェの事業拡大において極めて重要な役割を果たしてきた。大型の『カイエン』とともに、同社の販売構成と収益性を一変させ、欧州、北米、中国においてベストセラーモデルの1つとなった。内燃機関を搭載した高級SUVへの需要が依然として高い今、たとえ一時的であってもマカンを失うことは、ラインナップにおける大きな空白と言える。
生産終了は段階的に進められた。ポルシェはまず、欧州の新たな一般安全規制(GSR2)に準拠させるためのアップデートを行わないことを決定し、EU域内でのガソリンエンジン搭載マカンの販売を終了した。

GSR2規制のサイバーセキュリティ要件を満たすには、旧来の電子アーキテクチャーの全面的な再設計をはじめとする数多くの改良が必要だが、ポルシェは採算が合わないと判断したようだ。
しかし、ポルシェはガソリン仕様の在庫を一定数確保することで、販売への影響を緩和する措置を講じている。これらの在庫により、ポルシェ最大の市場である米国などでは2027年まで販売が継続されると見込まれており、新型の内燃機関搭載マカンが登場するまでの空白を埋めることになる。






















