シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195(2) エンジンの出番は多め 力強さと滑らかさ大幅向上 快適性と操縦性が好バランス

公開 : 2026.07.14 18:10

凛々しい姿の2代目シトロエンC5 エアクロスで重視されたのは、快適性と価格価値。経験が生きたインテリアや、快適性と操縦性の高バランスで中国勢へ対抗します。UK編集部がプラグイン・ハイブリッドへ試乗です。

大幅に向上したハイブリッドの力強さや滑らかさ

シトロエンC5 エアクロスのプラグイン・ハイブリッドは、クラスベストに届かないものの、先代から力強さや滑らかさが大幅に向上。1.6L 4気筒ターボエンジンと駆動用モーターは巧妙に分担して働き、市街地をスムーズに走り回れる。

とはいえ、駆動用バッテリーの充電量に不足はなくても、やや荒っぽい質感のエンジンは出番が多め。少し負荷を高めると、聞こえるノイズも小さくない。反面、充電量が減っても動力性能の落ち込みは極めて小さい。

シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)
シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)

パワートレインのモード変更は、センターコンソール上の物理スイッチで。エレクトリックとハイブリッド、スポーツから選べる。エンジンを一切頼らない、バッテリーホールド・モードは、タッチモニター上で選択する。

充電量が充分ある限り、デフォルトはエレクトリック・モード。その場合、0-100km/h加速は12.2秒。エンジンを使わず、136km/hまでカバーできる。

快適性と操縦性のバランスは高水準

と、0.9kWhのバッテリーの組み合わせで、最高出力は145ps。車格の割にやや非力なことは事実だが、市街地中心なら、静かで滑らかに移動できるだろう。

C5 エアクロスのサスペンションはかなり柔らかいが、落ち着きある姿勢制御を叶えており、うねるような区間でもボディの揺れは最小限。細かな凹凸は少々苦手なようだが、カーブの途中に不意の隆起があっても、巧妙に入力を均してくれる。

シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)
シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)

操縦性は、乗り心地を考えれば驚くほど正確。ボディロールは小さくなくても、徐々に角度が増すため、不安感を誘いにくい。グリップ力に不足なく、トラクションやスタビリティ・コントロールの介入は自然で、本当に必要な時に滑らかに反応する。

ステアリングは、セルフセンタリング性がやや人工的ながら好感触。市街地では軽快に操れ、速度が上昇し負荷が増えると重みも増す。新基準のレベルではないとしても、快適性と操縦性のバランスは高い水準にある。

ベーシックでも洗練度が高い運転支援システム

ブレーキペダルは感触が柔らかい反面、回生ブレーキから摩擦ブレーキへの移行に違和感はなし。Bボタンを押せば、停止まではせずとも、強力に回生ブレーキを効かせられる。シフトパドルで任意にギアを選んでいても、加速時は自動的にキックダウンする。

制動距離は、同クラスでは優秀。約110km/hから止まるのに、乾燥路面で51.5mしか必要としなかった。タイヤは、幅が235あるミシュランeプライマシーを履いていた。

シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)
シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)

運転支援システムはベーシックな内容ながら、洗練度は低くない。アダプティブ・クルーズコントロールの制御は自然で、車線維持支援も悪くない反応に思えた。ドライバー監視機能は、集中して運転していた限り反応はしなかった。

電気で走れる距離は、実際に試したところ65kmほど。駆動用バッテリーの充電量を気にせず走らせた今回の燃費は、平均で14.4km/L。もう少し良くてもいい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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