ポルシェ、上半期の販売台数16%減少も『911』は絶好調 全体の4分の1を占める EV苦戦の中でスポーツカー人気続く

公開 : 2026.07.15 07:45

ポルシェの2026年上半期の世界販売台数は前年同期比16%減少したものの、『911』はファン層に支えられて好調を維持しています。ただ、『718』の生産終了や新型EVの伸び悩みなど、苦しい状況は続いています。

ファン層に支えられて好調を維持

ポルシェが発表したデータによると、2026年上半期の同社の世界販売台数は12万2306台で、前年同期の14万6391台から16%減少した。

この減少はいくつかの要因が重なった結果だとされている。具体的には、2025年10月の『718ボクスター』および『718ケイマン』の生産終了、2025年上半期における『マカン・エレクトリック』への初期需要の低迷、そして米国での電動車に対する税制優遇措置の廃止などが挙げられる。

ポルシェ911の人気は衰えを知らない。
ポルシェ911の人気は衰えを知らない。

一方、『911』はこの減少傾向に逆行し、19%増の3万534台を記録した。ポルシェはこの伸びを、持続的な需要と各種派生モデルの導入によるものと説明し、販売台数の相当な割合を高価格帯のGTS、ターボ、GTモデルが占めたことを明らかにした。

今年上半期、911はポルシェの世界販売台数の4分の1近くを占め、前年同期の17%から増加した。

718が生産終了となり、EVの『タイカン』や『マカン・エレクトリック』が勢いをつけるのに苦戦する中、911の重要性はますます高まっている。

ポルシェが指摘するように、911の人気が続いていることは、他モデルの販売が低調な時期においても、熱狂的なファン層の購入意欲が衰えていないことを示唆している。

地域別の販売状況

ポルシェの販売・マーケティング担当取締役であるマティアス・ベッカー氏は、上半期の総販売台数について「前年同期を下回ったものの、予想通りだった」と述べた。

ベッカー氏は、6月下旬に販売が開始されたカイエン・エレクトリックに言及し、世界中のディーラーネットワークから好意的な反応を得ていると主張した。

発売されたばかりのポルシェ・カイエン・エレクトリック
発売されたばかりのポルシェ・カイエン・エレクトリック

米国は依然としてポルシェの最大の販売地域だが、販売台数は3万7712台と、13%減少した。この減少は、EVおよびハイブリッド車に対する米国の税制優遇措置の廃止に加え、718の生産終了によるものとされている。

ドイツを除く欧州では3万278台を販売し、14%の減少となった。ポルシェの本拠地であるドイツでは1万4938台を販売し、6%減となったが、地域別では最も減少幅が小さかった。

中国での販売台数は32%という大幅な減少となり、わずか1万4501台にとどまった。ポルシェは、厳しい市場環境に加え、中国においては販売台数よりも利益率を優先する戦略に基づき、「価値重視の販売」に引き続き注力していることを理由として挙げた。

新興市場での販売台数は2万4877台で、18%減少した。718の生産終了と中東で続く戦争がその要因として挙がっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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