【621psのツインターボV8】アルピナXB7へ試乗 雰囲気はSUV最高峰 感動の操縦性

公開 : 2021.03.23 08:25

獰猛なほど鋭い加速 目立つロードノイズ

アルピナのエンジニアによって増強された4.4L V8エンジンは、無限に湧き出るかのようにトルクが生み出される。右足に少し力を入れると凄まじく加速し始め、思わず力を緩めたくなる。

8速ATは一瞬の迷いもなく次のギアを選択し、ターボラグは最小限。たちまち景色は後方へ勢いよく流れ出す。

アルピナXB7(英国仕様)
アルピナXB7(英国仕様)

もっとも、BMW X7 M50iも同じくらい速い。英国や日本の一般道を走らせている限り、アルピナが追加した91psを実感することはないかもしれない。速度制限のないドイツのアウトバーンなら、少しの違いは感じるられかもしれないけれど。

停止からの発進は、X7 M50iのようにXB7も獰猛なほど鋭い。普通に運転する場合、少し繊細に右足を動かす必要がある。意図した以上に、フロントを持ち上げるような勢いで急加速してしまう。

それ以外、パワートレインの質感はとても上品。筆者が唯一気になった小言にすぎない。

23インチのホイールは、XB7の巨大なボディの見た目をかなり引き立てている。しかし、一般的な速度域でもロードノイズを過度に生成し、低速域での乗り心地を角のあるものにしている。

おそらく標準装備の21インチ・ホイールの方が、乗り心地は穏やかになるだろう。目くじらを立てるほどではなく、ベースのX7 M50iの方が、全体的にもう少し落ち着いた印象だったと記憶している程度だ。

アルピナによれば、エアサスペンションとダンパーの設定を見直し、アームの動き自体にも改良を加えたという。活動的な操縦性と乗り心地の快適性とのバランスを、向上するために。

コーナーの連続する道では思わず感動

ドライブモードには、コンフォートとコンフォート・プラス、スポーツ、スポーツ・プラス、アダプティブの5種類が設定された。ほとんどの場面では、コンフォート・モードを選ぶのが良さそうだ。

日常的な運転環境では、角の丸い柔軟性と見事な姿勢制御との、最も秀でたバランスを得られると思う。だが柔軟性の方に傾いているようで、X7 M50iより揺れが若干スポンジーでルーズな感じもなくはない。

アルピナXB7(英国仕様)
アルピナXB7(英国仕様)

高速道路を長距離走るのに、XB7は好適なクルマになると想像できるだろう。しかし、大きなホイールが生むロードノイズが車内に届き、期待ほどの充足感ある移動時間とはならない。ドライブモードは、コンフォート・プラスが良いだろう。

コーナーの連続する道へ進み、スポーツ・モードを選択すると、XB7の動的性能には感動せずにはいられない。全高も高いだけに、素早く進路変更をすると横方向の動きは小さくないが、良く制御できている。

ステアリングは、通常のX7 M50iと同様に軽く正確。さらにXB7は、大型SUVの中では操舵時の反応が繊細に感じられた。

グリップ力は、濡れた路面でも信じられないほどに高い。大きい車体だけに、狭く視界の悪い道では気を使うし、運転を存分に楽しめるわけではない。しかし、動的な能力は極めて高いといえる。

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