日産ノート/オーラ氷上試乗 eパワー4WDの実力は? GT-Rとも比較

公開 : 2022.01.28 05:45  更新 : 2022.01.28 21:40

日産が主催の長野県女神湖での氷上試乗会に参加。ノートeパワー4WDやGT-Rなど、最新の日産車の乗り味を比較しました。

氷上で試す日産

久しぶりに、日産が長野県女神湖(めがみこ)でメディア向け氷上試乗体感会を実施した。

日産の恒例行事なのだが、近年は暖冬で厚い氷が張らなかったり、コロナ禍での緊急事態宣言発令などにより開催が見送られることが多かった。

女神湖の試乗会で使用された日産ノート・ニスモ
女神湖の試乗会で使用された日産ノートニスモ    桃田健史

なお、今回は日産側と参加者側が新型コロナ感染症の予防をしっかりとおこなっている。

用意されたクルマは、「ノート」と「ノート・オーラ」がメインだ。

2021~2022年日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、国内販売も好調で2022年1~12月の販売台数は9万177台に達した。

これは、トヨタ「ヤリス」(21万2927台)、同「ルーミー」(13万4801台)、同「カローラ」(11万865台)、同「アルファード」(9万5049台)に次ぐ第6位だ(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)。

試乗車を詳しく見ると、ノートは「X-FOUR」、「オーテッククロスオーバーFOUR」、「ニスモ」。

ノート・オーラでは「G」と「G FOURレザーエディション」があり、FF(前輪駆動車)と4WD(四輪駆動車)の違い、またクロスオーバーやニスモによるセッティングの違いを検証できる貴重な機会となった。

その他「リーフe+」、「キックス」、そして「GT-RプレミアムエディションTスペック」にも乗る機会があり、EV、eパワー、そしてハイパワーな機械式四輪駆動車の体感の差も味わうことができた。

しっかり分かる「一体感」

まずはクルマの基本的な性能を知るために、定常旋回、八の字、そしてパイロンスラロームから体験した。

路面状況はまさに、氷上そのものでかなり滑る。

女神湖の試乗会の様子
女神湖の試乗会の様子    桃田健史

タイヤは、ブリヂストンのスタッドレスタイヤのブリザックを履く。

今回の試乗会で最大のポイントは、ノート、およびオーラでeパワー4WDの走りの良さを感じ取ることだ。

順を追って見ていくと、定常旋回と八の字では、クルマの骨格であるプラットフォームの良さが分かる。動き全体がカッシリしているのだ。

FFと4WDのそれぞれで重量バランスを最適化し、サスペンションセッティングをしており、氷上でかなり滑っているのだが、ドライバーとクルマとの一体感がある。

そのうえで、eパワー4WDでは、旋回する際の四輪へのトルク配分が適切化されているのだが、アクセルのオンとオフでリアモーターの出力が上がってり下がったり、といった感じの唐突な反応ではない。

ステアリングとアクセルの操作とクルマ全体の荷重移動をリアルタイムでクルマ側が把握して、四輪それぞれのトルク配分を算出しているイメージでもないのだ。

ドライバーがいちどアクションを起こすと、クルマがこれから起こることを先読みしているような感じだ……。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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