トヨタ新型『C-HR+』英国発売 走る楽しさを重視したEV、航続距離600km 約715万円から

公開 : 2025.12.18 07:45

トヨタの新型EV『C-HR+』が1月に英国で発売される予定です。人気のクロスオーバー『C-HR』のEV版で、最大600kmの航続距離と343psの高出力を実現。「楽しい運転」を重視しているとのこと。

EV版C-HR、英国へ

トヨタの英国部門は1月6日、新型EV『C-HR+』を発売する予定だ。英国価格は3万4495ポンド(約715万円)からで、3月に納車が開始される。

bZ4X』と小型の『アーバンクルーザー』の中間に位置するクロスオーバーで、英国向けのEVラインナップの「コアモデル」と位置付けられる。トヨタは、欧州で人気の高い電動CセグメントSUV市場への足掛かりとする狙いだ。

新型『C-HR+』
新型『C-HR+』    トヨタ

発売時には3種類のグレードが用意される。最上位グレード『エクセル』は最高出力343psを発揮し、価格は4万995ポンド(約850万円)となる。

デザイン

C-HR+は、滑らかなルーフラインと長く突き出たボンネットを特徴とする。ハイブリッド仕様の『C-HR』と同様に、フルワイドのリアライトバーとフロントエンドの「ハンマーヘッド」が目を引く。

全長4520mmで、ライバルとしてはボルボEC40、スマート#3、ミニ・カントリーマン、BMW iX2といったモデルが挙げられる。

新型『C-HR+』
新型『C-HR+』    トヨタ

トヨタによれば、2750mmのホイールベースにより、ライバル車を「上回る」車内空間を実現しているという。ただし、トランク容量は416Lと比較的小さい。

ハイブリッドのC-HRよりも全長が168mm長く、車体構造的には無関係ながら、C-HRのEV版として位置付けられている。

トヨタの説明では、車名につく「+」の接尾辞は「汎用性と実用性の向上」、「BEVパワートレイン特有の特性と利点」を意味するという。

トヨタの欧州事業を率いる中田佳宏社長は、「C-HRの情熱、感動、成功をBEVセグメントにもたらしたいと考え、同じDNAを共有しています」と語った。

インテリアでは14インチのタッチスクリーン、7インチのインストゥルメント・ディスプレイ、エアコン用の物理ボタンが装備されている。オプションとして、2基のスマートフォンのワイヤレス充電器、後席用エアコン操作パネル、パノラミックルーフが用意される。

動力性能と航続距離

C-HR+は、bZ4Xと同じe-TNGAプラットフォームをベースとし、57.7kWhバッテリー(航続距離455km)または77.0kWhバッテリー(同600km)を選択可能だ。11kW車載充電器が標準装備され、上位モデルには22kWユニットが搭載される。DC急速充電の最大出力は150kWだ。

前輪駆動モデルと、77kWh専用となるデュアルモーター/四輪駆動モデルがある。出力は167psから始まり、224ps、四輪駆動モデルでは343psに達する。後者は3.0L直列6気筒エンジンを搭載する標準の『GRスープラ』を3ps上回っている。

新型『C-HR+』
新型『C-HR+』    トヨタ

出力数値においては、435psの限定生産モデル『GRスープラ・ファイナルエディション』に次ぐ、トヨタ第2位の性能となる。

トヨタはC-HR+について、「高剛性のプラットフォーム、専用チューニングのサスペンション、強化アンチロールバー、レスポンスに優れたステアリングにより『楽しい運転』を実現した」と述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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