時空を支配するNA V10 ランボルギーニ・ウラカン・テクニカへ試乗 速さはSTOの95% 前編

公開 : 2022.07.06 08:25

STO譲りのV10エンジンと後輪駆動シャシー

テクニカの価格は、ずっとエボ側に近い。英国では21万2000 ポンド(約3540万円)というプライスタグが付けられており、高いことには違いないが、マクラーレン720 Sよりはお手頃。フェラーリ296 GTBと比べれば、だいぶ安い。

ウラカン・テクニカは、STO譲りの641psを発揮する5.2L V型10気筒エンジンと後輪駆動のシャシーをベースとし、新しい四輪操舵システムが搭載されている。そして、より公道に適したパッケージングで仕立ててある。

ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ(欧州仕様)
ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ(欧州仕様)

明らかに人目を引くアグレッシブなSTOと比較して、ボディキットの派手さは控えめ。このマイルドな見た目も、テクニカの特徴がよく表れているといえる。まだ派手だと感じる人も、いるかも知れないが。

ざっくりいうと、サーキットを攻め込んだ速さは、STOの95%。その生々しい体験が、75%の価格で我がモノになる仕様だと表現できると思う。間違いなく、よりベターなウラカンだ。

放たれるサウンドはより静か。乗り心地はより優しく、一般道の運転も穏やかな気持ちでこなせる。ハードコアなSTOと比べれば、だが。崇高なV10エンジンを搭載した、ランボルギーニであることに変わりはない。

ドライバーがワイルドな気持ちになれば、最高の体験を味わえる。少し控えめになったといっても、謙虚に引退をするような姿勢にはまったくない。充分に騒がしいし、その見た目も、存在感は充分に強い。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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