時空を支配するNA V10 ランボルギーニ・ウラカン・テクニカへ試乗 速さはSTOの95% 後編

公開 : 2022.07.06 08:26

よりワイルドでストレートな個性

サーキットへ足を伸ばせば、ウラカン・テクニカの見事なハンドリング・バランスを堪能できる。自然吸気の5.2L V型10気筒エンジンも、思う存分回し切ることができる。

コルサ・モードへ切り替えると、リアタイヤは小気味よくコーナリングラインを辿っていく。破裂音を恥じることなくエグゾーストノートに交えながら、エンジンはより積極的な性格を顕にする。

ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ(欧州仕様)
ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ(欧州仕様)

ステアリングフィールも、ドライバーへ揺るぎない自信を与えてくれる。STOに並ぶような、完璧といえるほどの感触ではない。しかし、グリップの限界を探りながら、シャシーの能力を完全に引き出そうという気持ちを支えてくれる。反応は正確で、懐も深い。

多くのライバルモデルより、よりワイルドでストレートな個性が与えられた、ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ。シャシーの可能性を最大限に引き出したモデルとして、ベスト・スーパーカーの1台に加えるべき楽しさで、ドライバーを包み込んでくれる。

自動車を取り巻く環境は、確かに大きく変化している。それでも筆者は、この誕生を喜ばずにはいられない。

ランボルギーニ・ウラカン・テクニカ(欧州仕様)のスペック

英国価格:21万2000 ポンド(約3540万円)
全長:4567mm
全幅:1933mm
全高:1165mm
最高速度:325km/h
0-97km/h加速:3.2秒
燃費:−
CO2排出量:−
乾燥重量:1379kg
パワートレイン:V型10気筒5204cc自然吸気
使用燃料:ガソリン
最高出力:641ps/8000rpm
最大トルク:57.5kg-m/6500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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