プジョー、ステーションワゴンに注目 『508 SW』後継車を検討 SUVの次に来るものは?

公開 : 2025.12.24 07:05

プジョーは「SUVの次なる展開」として、『508 SW』のようなステーションワゴンの投入を検討しています。生産終了となった508の後継車として、トヨタbZ4Xツーリングなどを将来のライバルと見据えています。

英国では2024年末に販売終了

プジョーは、現行のハッチバックとクロスオーバー以外のセグメントへラインナップを拡大すべく、ステーションワゴン『508 SW』の後継車を検討している。

プジョーの中型エグゼクティブカーである508は、フォルクスワーゲンパサートスコダ・スーパーブ、ボルボS60/V60に対抗するモデルとして2010年に発売された。4ドア・ファストバックと、ステーションワゴンのSWがラインナップされていた。

プジョー508 SW
プジョー508 SW    プジョー

2世代を経て、英国では販売不振により2024年末に販売終了となった。2代目モデルの英国での販売台数はわずか7000台にとどまった。生産も2025年春に終了し、3代目の計画は示されていない。

しかし、プジョーのアラン・ファヴェCEOは、今後のラインナップにおいて新たなセグメントの開拓に前向きだと述べ、508 SWに近いモデルを投入する可能性も示唆した。

「プジョーを含め、あらゆるメーカーがさまざまな形状の優れたSUVを市場に投入しています。将来、何か新しいタイプのものが登場するはずだと感じています。すべてのメーカーがそれについて考え、計画を練っていると思います」とファヴェ氏は述べた。

将来のライバルはトヨタbZ4Xツーリング?

プジョーは1950年からステーションワゴンを販売してきた歴史がある。再びステーションワゴンを投入する可能性について記者に尋ねられると、ファヴェ氏は次のように答えた。

「508の生産中止は、わたしも残念でしたが、市場に残すだけの需要がありませんでした。今はSUVの次なる展開を模索中です。いずれ、そのセグメントでも、意味のある何かが生まれるかもしれません」

プジョー508 SW
プジョー508 SW    プジョー

「ステーションワゴンになるのか、それとも別のものになるのかはわかりません。しかし、プジョーはどんな可能性も排除するつもりはありません。そして、ステーションワゴンで将来に向けた正しい方程式を見つけたなら、復帰するでしょう。508ではないことは確かです。そうでなければ販売を継続していたでしょう」

「伝統的なステーションワゴンの市場規模は、プジョーが初代508を投入した当時よりはるかに縮小しています。これはSUVの台頭による影響です。しかし、BYDシール6、トヨタbZ4Xツーリング、スバルE-アウトバックなど、このセグメントに最近参入したモデルは、508後継車のライバルとなるでしょう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事