誰が買うの? フェラーリ初SUV「プロサングエ」の重要性とは 英国編集部が切り込む

公開 : 2022.09.14 18:05  更新 : 2022.09.14 18:09

フェラーリ初の4ドア・4シーター「プロサングエ」は、同社のラインナップにおいてどのような位置づけにあるのか。また、その重要性とは。フェラーリの担当者に詳しく聞きました。

家族でフェラーリを持てるようになった

フェラーリ初のSUVとなった新型プロサングエは、フェラーリにとって近年で最も重要、かつ最も議論を呼んだ発表と言える。AUTOCARは、同社のマーケティング・コマーシャル担当のエンリコ・ガリエラにインタビューを行い、ラインナップにおけるプロサングエの位置づけと、ターゲットとなる購買層について詳しく聞いた。

――フェラーリにとって、このクルマはどのくらい重要なのでしょうか。

「数年前、わたし達は完全な製品ラインナップを開発することを決定しました」

フェラーリ・プロサングエは同社初の4ドア・4座のSUVとして注目を集めている。
フェラーリ・プロサングエは同社初の4ドア・4座のSUVとして注目を集めている。    フェラーリ

「この計画は、市場で最も高い性能を持つ、SF90ストラダーレからスタートします。同時に、別のポジションも充実させていこうと考えていました」

「296は最高のパフォーマンスカーではありませんが、運転するのが非常に楽しいクルマです。ローマとポルトフィーノは、他のクルマに抵抗のある潜在顧客に向けて作られました」

「プロサングエは、わたし達が提供する製品の中で、最後に残ったセグメントをカバーするものです。家族でフェラーリを持つことができるようになったのです。これにより、顧客のすべてのニーズに応えることができるようになりました」

V12エンジンで注目度アップ

――プロサングエを購入するのはどんな人なのでしょうか。

「V12エンジンの搭載を発表した途端、人々の関心は爆発的に高まりました」

「現在では、既存の顧客だけでなく、新しい顧客からも多くのリクエストが寄せられています。しかし、既存の顧客以外に初期のモデルを届けるのは難しいでしょう」

プロサングエに搭載された6.5L V12エンジンは最高出力722ps、最大トルク73.0kg-mを発生する。
プロサングエに搭載された6.5L V12エンジンは最高出力722ps、最大トルク73.0kg-mを発生する。    フェラーリ

「このクルマに対する大きな需要があるとわかったとき、わたし達は既存顧客を優先することにしました。彼らが今のフェラーリを作ってくれたのですから」

――フェラーリ・オーナーの一般的なコレクションはどのようなものなのでしょうか。

「フェラーリ・オーナーのガレージに招かれるたびに、家族で使うため、あるいはもっとスペースが必要なときのためにSUVや大型車も持っているのを目にします」

「彼らはこう言います。『週末に出掛けたり、スキーに行ったりできるような、家族と一緒に使えるフェラーリがないんだよ』と」

「フェラーリ・オーナーの平均的な保有台数についても調査しましたが、それについてお話することはできません。しかし、10年前と比較して、平均サイズが3倍になったということはお伝えできます」

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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