テスラ 英国で最大125万円値下げ 突然の発表に混乱も…… 価格改定の狙いとは

公開 : 2023.01.14 06:05

テスラは、中国・アジアに続いて米国と欧州で大幅な値下げを実施しました。英国ではモデルYが最大8000ポンド(約125万円)も安くなり、購入者の間で動揺が広がっています。テスラが値下げに踏み切った理由とは。

モデルYモデル3 大幅値下げ実施

2022年の販売台数でアナリストの予想を下回り、目標に届かなかったテスラは、中国・アジアに続いて欧州でも大幅な値下げを実行した。英国では、最大8000ポンド(約125万円)も引き下げられている。

値下げはセダンのモデル3とクロスオーバーのモデルYに適用される。英国で価格差が最も大きいのはモデルYパフォーマンスで、以前より8000ポンド安い5万9990ポンド(約940万円)となっている。後輪駆動のモデルYリアホイール・ドライブは、7000ポンド(約110万円)値下げされ、4万4990ポンド(約700万円)となった。

英国向けのテスラ・モデルYは最大8000ポンド値下げされた。
英国向けのテスラ・モデルYは最大8000ポンド値下げされた。

モデル3では、ロングレンジ仕様が6500ポンド(約100万円)値下げされ、5万990ポンド(約800万円)に。モデル3リアホイール・ドライブは5500ポンド(約85万円)値下げされて4万2990ポンド(約670万円)、モデル3パフォーマンスは3500ポンド(約55万円)の値下げで5万7990ポンド(約910万円)となった。

テスラの広報担当者はAUTOCAR英国編集部に対し、未納のオーダー(従来の価格で購入後、まだ納車されていない状態)もすべて変更内容を反映した価格になると述べている。

大幅な値下げは、中国やアジア市場に続いて、米国・欧州で実施された。この動きに対して、中国のテスラオーナーが抗議し、ショールームや納車センターでピケを張ったとフィナンシャル・タイムズ紙は報じている。

自分も値引き受けられる? 購入者の間で動揺も

突然の値下げ発表に対し、英国では動揺も見られる。

フェイスブック上のグループ「テスラ・オーナーズ・クラブUK」のメンバーの1人は、「わたしは来週水曜日にモデルYパフォーマンスを受け取る予定だけど、この一件で3000ポンドも損した。正直言って納得いかないよ……」と書いた。しかし、上記の通り、未納分の車両については値引きが適用されるはずである。

モデル3とモデルYは、2022年に英国で最も売れたEVであった。
モデル3とモデルYは、2022年に英国で最も売れたEVであった。

他のコメントでは、この価格変更について肯定的な意見もあった。「最近購入した人にはつらいが、全体としては良いことだ。価格は高すぎたんだよ」

テスラは2022年の最終四半期、販売台数より3万4000台多く生産し、初めて供給が需要を上回った。値下げの実施は、これを受けて需要の喚起を狙ったものと考えられる。

テスラは、価格低下の理由を生産コストの削減とし、次のように述べている。「独自のエンジニアリングと製造プロセスによる継続的な製品改良に注力し、業界トップのコストで最高の製品を作る能力をさらに最適化しました」

「サプライチェーンの混乱に見舞われた激動の1年を終え、コストインフレの一部が正常化したため、お客様に還元できる目処がつきました」

「現地での車両生産が増え続け、グローバルでさらなるスケールメリットを得ることで、(欧州、中東、アジアの)全域でモデル3とモデルYをさらにお手頃なものにしています」

英国では、2022年に最も売れたEVがモデルY(3万5551台)とモデル3(1万9071台)だった。中でもモデルYは、英国における全新車販売台数の第3位につけている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。愛知県在住。幼い頃から自動車/戦車/飛行機/宇宙船など乗り物全般が大好物。いつかすべての乗り物を手に入れることを夢見ている。最近はバイクの魅力に気づき、原付と中型を衝動買いしてしまった。大学卒業後、不動産営業と記事制作ディレクターを経て2020年に独立し、フリーランスとして活動開始。現在に至る。

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