ベントレー・ベンテイガEWB 類まれな室内空間 もう1つのフラッグシップ・ベントレー登場

公開 : 2023.04.06 08:05

ベントレー・ベンテイガEWB(エクステンデッドホイールベース)=ロングホイールベースが日本で初公開です。

本邦初公開、ベンテイガEWBとは?

2015年にデビューし、ベントレーの新たなイメージを牽引する存在になったラグジュアリーSUVモデル、ベンテイガ。

2021年の時点ではベントレーの世界販売台数(1万4659台)の実に3分の1強、直近では40%近くがベンテイガだという事実からも、ベントレー初のSUVモデルが市場に受け入れられていることがわかる。

ベントレー・ベンテイガEWB
ベントレー・ベンテイガEWB

ベントレーモーターズジャパンは、ベンテイガEWB(エクステンデッドホイールベース)をお披露目するため、六本木ヒルズにおいて3月30日から4月2日までの期間限定でパブリックディスプレイをおこなった。

六本木ヒルズカフェ/スペースに展示されたベンテイガEWBアズールファーストエディション。その最大の特徴はネーミングの通りホイールベースが180mm延長されていること。これによりリアシート周りにさらなる余裕が生まれ、外観上もリアドアが長くなっているが、変更はそれだけにとどまらない。

ひと目で「新しい!」と気づかされるのは、ホイールベースよりもむしろラジエーターグリルの方。21世紀のベントレーのグリル・パターンとして有名なマトリックスグリルではなく、垂直のバーが林立するバーチカルベーングリルを採用しているのだ。

このベントレーの伝統的な意匠はフライングスパーで復活を果たしたもの。つまり現状ではベントレーの中でもフラッグシップと呼べるモデルに限定されていることになる。

実際にベンテイガEWBの中身をチェックしていくと、それはただホイールベースが延長された追加モデルではないことがわかる。

室内は広く、でも取り回しはラクの理由

ベンテイガEWBの白眉は何といってもリアシートにある。シート配列は4名乗車と5名乗車に加え4+1名乗車という3つの仕様から選ぶことができる。

今回展示されていたベンテイガEWBアズールファーストエディションには「ベントレーエアラインシートスペシフィケーション」と呼ばれる最高級仕様の独立したリアシートが備わっていた。

ベンテイガEWBのリアシート配列は4名乗車と5名乗車に加え4+1名乗車という3つの仕様から選ぶことができる。
ベンテイガEWBのリアシート配列は4名乗車と5名乗車に加え4+1名乗車という3つの仕様から選ぶことができる。

このリアシートはリラックスモードやビジネスモードをスイッチ操作1つで選択できる。リラックスモードでは40°まで背面がリクライニングし、助手席が前方に移動し、助手席の後部にあるフットレストも自動的に展開。

まさにファーストクラスのラグジュアリーが味わえるようになっている。

一方ホイールベースが延長されると取り回しがし難くなることは当然想像がつくが、その点においてもベンテイガEWBは抜かりがない。2995mmから3175mmまでホイールベースが延長され、見た目でもすぐにそれとわかるほど。しかしベンテイガEWBにはエレクトロニックオールホイールステアリング(後輪操舵)が備わっていることで、スタンダードホイールベースのベンテイガよりも小さい回転半径を実現しているという。

ベントレーらしいラグジュアリーを最大化しつつ、デメリットを排除したベンテイガEWBは、フライングスパーと並ぶベントレーのもう1つのフラッグシップとしての車格を与えられているのである。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    小川亮輔

    Ryosuke Ogawa

    1986年生まれ。幼少期から父親の影響でクルマに惹かれている。独身時の愛車はシボレー・コルベットC5 V8 5.7Lのミレニアムイエロー。現在はレンジローバーV8 5.0L(3rd最終型)に家族を乗せている。2022年、SNSを通してAUTOCAR編集部の上野太朗氏に発掘される。その2日後、自動車メディア初仕事となった。instagram:@ryskryskrysk

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