V8ツインターボでM5超え ベントレー・ベンテイガ・スピード(1) 剛速&豪華な新ハードに迫る
公開 : 2025.07.15 19:05
6.0L W12から4.0L V8へ刷新されたベンテイガ・スピード 車内の精巧なハードスイッチ 颯爽と高域へ吹け上がる特性がカリスマチック 精彩なステアリング 運転の喜びを享受できるSUV UK編集部が試乗
6.0L W12から4.0L V8へ 0-100km/hは3.4秒
ドリフト・モードに、12.5kgのチタン製マフラー。試乗した大型SUV、ベントレー・ベンテイガ・スピードへ装備されていたアイテムだ。
ベントレーはかつて、車重2.3tのコンチネンタルGT GT3でレースを戦った。凍結したバルト海では、コンチネンタル・スーパースポーツを320km/h以上で疾走させた。英国伝統のブランドは、予想できないような大胆な一面も持ち合わせている。

本題へ戻すと、これまで635psの6.0L W型12気筒エンジンを積んでいたベンテイガ・スピードは、新たに650psの4.0L V8ツインターボを動力源とした。その性能には驚かされる。0-100km/h加速は、3.4秒でこなすという。
これは、最新のBMW M5 ツーリングを凌ぐ速さ。それでいて、コンフォート・モード時のサスペンション設定は、通常のベンテイガと変わらない。白眉の快適性を、犠牲にしたわけではない。
23インチ・ホイールの奥にカーボンブレーキ
大きなリアスポイラーが、通常のベンテイガとの違いを控えめに主張。試乗車が履く23インチのアルミホイールと、先述のアクラポビッチ社製チタンマフラーはオプションだが、少なくないオーナーがご希望されるはず。
310km/hの最高速度を受け止めるべく、フロントデスクの直径が440mmあるカーボンセラミック・ブレーキも、追加費用で指定できる。これは、量産車では最大級となる。

車重は2466kgあるが、W12エンジン時代のスピードより25kg軽く、前後の重量配分が改善された。四輪駆動システムは、他のベンテイガと同様に、トルセン式のセンターデフで前後の駆動力を制御。スピードの場合は、リア寄りに分配される。
積極的な旋回を誘導するトルクベクタリング
パワートレインやシャシーの制御ソフトは、スピード独自のもの。ドライブモードでスポーツを選ぶと、ダンパーのレートは15%上昇。8速デュアルクラッチATの変速マナーと、アクセルペダルの反応が鋭くなる。
スタビリティ・コントロールと、電圧48Vで制御されるアクティブ・アンチロールバーも、専用チューニングとのこと。後輪操舵システムも備わる。

ESCのダイナミック・モードを選ぶと、ブレーキ制御によるトルクベクタリング機能が、積極的な旋回を誘導。機械式のリミテッドスリップ・デフは備わらないが、摩擦が低い路面では意外なほど躍動的に操れる。
英国価格は21万9000ポンド(約4270万円)から。ロングホイールベースのベンテイガ EWBより、お手頃に設定されている。だが、カーボン製インテリアトリムや、カーボンセラミック・ブレーキなどを選ぶと、30万ポンド(約5850万円)を軽く超える。






















































































































































