アジア初 サーキットを中心とした会員制リゾート ザ・マガリガワ・クラブが南房総にオープン

公開 : 2023.05.24 20:45

今年の7月に都心や成田空港からのアクセスも良い南房総市に、アジア初の会員制ドライビングクラブ『ザ・マガリガワ・クラブ』がオープンします。セレブのみが知る、ハイエンドなクルマ趣味の世界を少しだけご紹介。

会員制のドライビングクラブとは

「唯一無二のドライビングクラブ」をコンセプトとした、アジア初となる会員制施設「ザ・マガリガワ・クラブ」が2023年7月にオープンする。開業に先駆けてその全容がメディア向けに披露された。

『会員制ドライビングクラブ』とは耳慣れない単語だが、ゴルフ場の会員権をサーキットに置き換えたものと考えればとわかり易いだろう。しかしザ・マガリガワ・クラブは、サーキットのみならずリゾート施設ともいえる充実した内容にも注目したい。

ザ・マガリガワ・クラブのコース空撮写真。地形を生かした起伏のあるレイアウトが特徴。
ザ・マガリガワ・クラブのコース空撮写真。地形を生かした起伏のあるレイアウトが特徴。    ザ・マガリガワ・クラブ

そのコースは温暖な気候の南房総市にあり、館山道の終点である富浦インターから約10分のところに位置する。クルマで羽田空港から約60分、東京都心や成田空港からは約75分というアクセスの良さが特徴だ。

運営するのはフェラーリを始めとするプレミアムモデルの販売で知られるコーンズ・モータースの母体となるコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドである。

このプロジェクトは「日本にもドライビングクラブを創れないか」という想いから2015年にスタートした。クルマへの熱い思いを共にする友人や、家族と最高の時間を過ごせる「聖地」を目指し、所有するスーパーカーをどこでドライブするのか? という問いへの回答でもあるという。

走りを安全に楽しめるコース

コースのデザインは19のF1サーキットを含む80か所以上を手掛けてきたヘルマン・ティルケ率いるティルケ・エンジニアリング・アソシエイツが担当し、あらゆるスキルレベルのドライバーが楽しめるよう設計されている。

コースは全長3.5kmで峠道のような上り20%、下り16%の勾配、800mのストレート、22のコーナーで構成され、高低差は80mありチャレンジングかつ安全に走りに集中できるコースとなる。

クラブハウスに併設するピットレーンは最も高いところに位置する。
クラブハウスに併設するピットレーンは最も高いところに位置する。    ザ・マガリガワ・クラブ

公認レース用サーキットではないためコース幅は10mと狭いが、エスケープゾーンが広く確保されているので安心して攻められるだろう。衝撃吸収には通常のタイヤバリアに代わりテックプロバリアを採用する。テックプロバリアは最先端のサーキット用バリアで、エネルギー吸収性の高い構造を備える。衝突時の衝撃を吸収し、万が一の際にも安心・安全なコースを実現した。

コースの路面は、運転を楽しめるようにタイヤの性能を存分に発揮でき、かつ爽快な走行感、安全性と耐久性を兼ね備えた専用アスファルトが、前田道路と共同で開発された。

今回はコースを試走する機会に恵まれ、走って楽しいレイアウトであることが実感できた。またアップダウンが急でブラインドになる部分があるので、攻略にはある程度走り込むことも必要だろう。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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