アメリカンな大排気量V8、スバルが誇るボクサーなど 市販車に搭載された最高峰のエンジン 50選(中編)

公開 : 2026.02.28 11:25

名車と呼ばれるようなクルマには、優れたエンジンが積まれてきました。エンジンは走行性能、燃費、快適性などを決定づける重要な要素です。本特集ではこれまで市販車に搭載された素晴らしいパワーユニットを50台紹介します。

ローバー V8(1967年)

1950年代後半にビュイック(写真)が開発したこの215立方L(3.5L)V8エンジンは軽量でコンパクト、かつ高出力だったが、信頼性が低く生産コストも高かったため、ゼネラルモーターズは手を引いた。その後、ローバーがこのエンジンの生産権を購入し、1967年のローバーP5に採用した。その後、ローバー、ランドローバー、MG、トライアンフモーガンTVR、マーコスなど、2006年まで数多くのモデルに搭載された。最終的に排気量は5.0Lにまで拡大し、信頼性も大幅に向上した。

ローバーV8(1967年)
ローバーV8(1967年)

アストン マーティン V8(1969年)

アストン マーティンが 1967年にDBSを発売した際、同車にはV8エンジンを搭載する予定だった。しかし、新エンジンの開発が遅れ、市販導入にはさらに2年を要した。タデク・マレックが設計したクワッドカムの5340cc V8エンジンは、DBSで最高出力355psと最大トルク約55kg-mを発揮し、アストン マーティンの新時代を切り開いた。ツインスーパーチャージャーを搭載したヴァンテージV600では、最終的には600psと83kg-mにまで強化されている。

アストン マーティン V8(1969年)
アストン マーティン V8(1969年)

ジャガー V12(1971年)

V12エンジンを市販車に導入した自動車メーカーは、意外にも少ない。戦後は主にフェラーリランボルギーニが採用していたが、1971年にジャガーEタイプが直列6気筒から5.3L V12へ切り替えた。翌年には同じユニットがXJにも搭載された。ジャガーのV12エンジンは驚くほど滑らかで耐久性にも優れ(適切なメンテナンスが前提だが)、まさに画期的なユニットだった。6.0L仕様は1997年まで生産が続けられた。

ジャガー V12(1971年)
ジャガー V12(1971年)

アウディ 直列5気筒(1976年)

アウディ・クワトロの魅力の1つは、ターボチャージャー付き直列5気筒エンジンの鼓動だ。社内では「タイプ43」というコードネームで呼ばれ、1976年に2.1L自然吸気仕様(137ps)でアウディ100 5Eに搭載された。1989年にはターボ化され、米国ツーリングカー仕様では700psを超える出力を発揮した。この年は、アウディが世界初の5気筒ディーゼルエンジンを発表した年でもある。

アウディ 直列5気筒(1976年)
アウディ 直列5気筒(1976年)

BMW M88(1978年)

BMWは直列6気筒エンジンで有名だ。多くのライバルが比較的コンパクトなV6方式を選ぶ中、BMWは一貫して直列配置にこだわってきた。V6は往々にして滑らかさに欠け、エンジン音も迫力に劣る。BMWのM30直列6気筒は伝説的な3.0 CSLを駆動した優れものだが、4バルブヘッドを搭載したM88エンジンはさらに進化し、BMW M1や初代M5(E28型)に搭載された。

BMW M88(1978年)
BMW M88(1978年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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