真面目そうなあの会社が、こんなクルマを? 意外過ぎる「奇作」 7選

公開 : 2023.12.30 18:05

トヨタ・アイゴ・クレイジー(2008年)

アイゴ・クレイジーは、性能的にはゴルフGTI W12-650よりも控えめだが、その背後にある思想は同じように自由奔放だ。欧州向けの小型車アイゴにミドシップ方式を採用し、エンジンはMR2やセリカにも搭載された1.8Lユニットをターボ化して最高出力200psを発生させる。参考までに、標準のアイゴに搭載されている1.0L 3気筒エンジンの最高出力は69psに過ぎない。

0-100km/h加速は5.75秒、最高速度は204km/hと推定される。推定にとどまるのは、試乗時に「誰も確認する勇気がなかった」からだ。

トヨタ・アイゴ・クレイジー(2008年)
トヨタ・アイゴ・クレイジー(2008年)

アストン マーティンシグネット(2011年)

アストン マーティンがシグネットを発表したとき、人々は驚きのあまり眉をひそめ、テーブルの下に潜り込んで震えた。コンセプトはともかく、実物は1970年代に物議を醸したラゴンダよりもさらに奇妙なクルマである。トヨタiQをベースに、装備レベルを上げ、マイルドなスタイルに変更し、価格を上乗せしただけのものだ。

従来の小型車の中では、「今世紀で最もダサいクルマの1つに数えられるに違いない」と本誌は判断したが、アストンは需要があると信じていた(あるいは、そう主張していただけかも)。そして実際、需要はある程度存在したのだが、それはアストンが期待していたよりもはるかに小さなものだった。

アストン マーティン・シグネット(2011年)
アストン マーティン・シグネット(2011年)

ダッジ・チャレンジャーSRTデーモン170(2023年)

誤解を恐れずに言うと、ダッジに「真面目」で「お堅い」イメージを抱く人はそれほど多くないはず。どちらかというと、パワー追求型のマッチョ(親しみを込めて「脳筋」と呼びたいくらい)なブランドだろう。そんなダッジでも、チャレンジャーSRTデーモン170(北米向けに3300台が生産予定)をデビューさせたとき、驚かなかった人は世界中にどれほどいるだろうか?

適量のエタノールが含まれる燃料(E85)を使用した場合の最高出力は1025psに達し、理想的な条件下で0-100km/h加速はわずか1.66秒と謳われている。自動車業界全体に電動化が広まる中、今後ガソリンエンジン搭載の市販車がこれに対抗できるとは到底思えない。

ダッジ・チャレンジャーSRTデーモン170(2023年)
ダッジ・チャレンジャーSRTデーモン170(2023年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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