クルマ漬けの毎日から

2020.09.22

導入が待ち望まれるEVハイパーカーのロータス・エヴァイヤ。ウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリング(WAE)との技術提携により開発が進められてきました。しかし今、ロータスとWAEの関係が悪化しています。

【クロプリー編集長コラム】ロータス・エヴァイヤに暗雲漂う ロータスとウィリアムズAEの不和

もくじ

発端 技術提携の解消
法廷で争っても 勝者なし

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

発端 技術提携の解消

衝撃的なニュースが流れた。

ロータス・エヴァイヤのメカニカルコンポーネントのエンジニアリングを担当しているウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリング(WAE)が、不払いを理由にロータスを訴えるというのだ。

この一件は、ロータスがWAEとの技術提携を解消したことに端を発している。本来ならば、両社の技術提携はまだ何か月も続くはずであった。

ロータスは、WAEの開発作業はあまりにも時間がかかりすぎていたと認識している。そのため今後は、エヴァイヤのプロジェクトをイギリス中部のウォーリックに新設するアドバンスト・テクニカルセンターで実行し、完成させる予定だ。

ロータスはこの技術センターで働くエンジニアを急遽採用しており、その人数は現在300人にのぼるという。

法廷で争っても 勝者なし

今回の出来事は、ロータスのオーナーである中国のジーリーの評判に、少なからず悪影響を与えると思わざるを得ない。

ジーリーは、ボルボ、ロンドンタクシーを製造するLEVC、スマートといった欧州の自動車メーカーで新たなビジネスを力強く展開しており、これまでのところ素晴らしい成果をあげてきた。

もしロータスとWAEが法廷で争うことになれば、弁護士を除くすべての関係者が、悲劇に巻き込まれるだろう(おそらく、エヴァイヤ・プロジェクトのイメージダウンにもつながる)。

だが残念ながら、その方向へ進みそうだ。

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