クルマ漬けの毎日から

2022.12.31

クロプリー編集長が見た2022年を、写真とともに振り返ります。後編では、7月から12月までをお届けします。まずは、英国のイベント「平凡なクルマ フェスティバル」から。

取材を通して見た「2022年」後編【クロプリー編集長コラム】

もくじ

7月 平凡なクルマ フェスティバル
9月 マクマートリー・スピアリング
10月 1904年製(!)のローバー
本年もありがとうございました

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

7月 平凡なクルマ フェスティバル

ここに写っているのは、フィアット・パンダ・イタリア90の熱心なオーナー。

彼は今年の「平凡なクルマ フェスティバル」の入賞者の1人に輝いた。このコンテストは年に1度開催される、普通のクルマのためのイベントであるが、その人気は年々上昇している。

「平凡なクルマ フェスティバル」で出会ったパンダのオーナー。トップの写真も同じ会場で撮影。

今年も非常に多くのクルマがエントリーしたが、このこと以外にも次の2点に驚いた。

1つは、入賞したオーナーのほぼ全員が若いこと。もう1つは、オーナーたちは自分のクルマをとても誇りに思っていること。若い世代もクルマを愛することができると、このイベントが証明している。

7月 未来のクラシックカー

読者の皆様とナショナル・モーター・ミュージアム来場者のご協力をいただき、AUTOCARはビューリ(イングランド南部の村)にあるこの自動車ミュージアムに展示するクルマを選び、イベントを開催することができた。

ミュージアムの50周年を祝って、この展示ではモダン・クラシックがテーマとなった。

近い将来、今日の優秀なクルマもクラシックカーになる。来年もAUTOCARは、この企画を続けていきたい。

8月 オースティン・セブン100周年

今年、オースティン・セブンは誕生100周年を迎えた。

それで私は、友人のジョンが所有する1920年代生産のサルーンのセブンを運転させてもらった。そして、2つのことに驚いた。

1つは、性能は決して優秀とはいえないにもかかわらず、オースティン・セブンは完璧で有能な小型車だと感じたこと。もう1つは、体の大きなドライバー(私)でも運転席にぴったりと収まり、心地よく操作できること。

それまで馬と荷台を使って移動していた人たちが、オースティン・セブンを手に入れた時、どれほど素晴らしいと思ったことだろう。

きっと大勢の人たちが、感動したにちがいない。運転しながらずっと、私はこのことを考え続けていた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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