ヒュンダイi30ツアラー試乗記 「打倒VW」だけでは差がつくばかり

公開 : 2017.07.17 19:40  更新 : 2021.03.05 21:38

ヒュンダイi30にトライすることで、アジアのワゴンの現状を探りました。フォルクスワーゲンが強いからといって「打倒フォルクスワーゲン」というスタンスでは出遅れます。i30はその典型です。

■どんなクルマ?

i30はニュル育ち ヒュンダイの主張

ヒュンダイi30ツアラーは、ヴォクゾール・アストラや、フォード・フォーカス、それからフォルクスワーゲン・ゴルフをライバルに据えたエステートであるものの、これはなかなか厳しい市場での戦いである(ご存知のように)。

熾烈を極める市場だけれどエントリーレベルの価格は£17,495(259万円)で、値段にしてはドライビングも楽しい仕様となっている。というのも開発の多くをニュルブルクリンクでの走行テストに費やしたおかげだ。

このクルマはエステート(ワゴン車)である。ライバルたちを打ち負かすには荷室の容量が勝敗を左右するのは言うまでもないだろう。

勝つための絶対条件は実用性

i30ツアラーの荷室容量は、シートを立てた状態で602ℓ、シートを倒した状態だと1650ℓにもなり、これはライバルたちのなかで最も容量が大きい。

ちなみにゴルフ・エステートと比べると30ℓ多く、i30のハッチバック・モデルとは309ℓも違う。幸先のいいスタートを切った。

ただし外観は目に留まるようなデザインではない。ほっそりしたキャビンのなかにあるのは、ハッチバックと共用の内装。

整頓されたセンターコンソールに、5インチ、ないし8インチ(オプション装備)のタッチスクリーンが備わり、Apple CarPlayやAndroid Audio、3Dビューのナビゲーションといったインフォテインメントシステムが組み合わさっている。

ボンネット下のエンジンは、いくつかの選択肢のなかから選べるようになっていて、エントリーレベルでは118psの1ℓの3気筒エンジン、一番高いのは131psの1.6ℓ4気筒ディーゼルエンジンとなる。

今回われわれがテストしたのは138psを発生させる中間クラスの1.4ℓT-GDIエンジンである。

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