ポルシェやホンダが追従 ヒョンデ、「さらにリアルな」高性能EV開発中 2028年頃に次世代プラットフォームへ移行か

公開 : 2026.06.25 07:05

ヒョンデは次世代EV向けの『IMA』プラットフォームを開発中で、高性能のNモデルの展開も視野に入れています。合成エンジン音や振動など、内燃機関車の印象を「さらにリアルに」再現すると研究開発責任者は語っています。

疑似ギアチェンジなどをさらに強化

ヒョンデは、EVを新世代プラットフォームに移行する中で、高性能モデルを引き続き展開していく予定であり、それらは現行の『アイオニック5 N』や『アイオニック6 N』よりも「さらにリアル」なものになるという。

ヒョンデのスポーツEVは、そのドライビング・ダイナミクスや性能だけでなく、合成されたエンジン音や疑似的なギアチェンジ機構のリアルな質感でも高い評価を得ている。後者については、ポルシェホンダといった他のメーカーも自社の高性能EVに取り入れるようになっている。

ヒョンデ・アイオニック6 N
ヒョンデ・アイオニック6 N    ヒョンデ

ヒョンデのグローバル研究開発部門を率いるマンフレッド・ハラー氏は、AUTOCARに対し、疑似ギアチェンジ機能について「非常に誇りに思っている」と述べ、次世代モデルに向けてこれをさらに発展させる計画であると明かした。

「この技術において、ヒョンデは『追随』ではなく他社を『リード』しています。次世代モデルでは、これをさらにリアルなものにしたい。さらに強化していきたいと考えています」とハラー氏は述べた。

次世代のIMAプラットフォーム

ハラー氏は具体的な内容については明かさなかったものの、「アイドリングや排気バックファイア」、「車内の振動」などが、没入感を「次のレベル」へと引き上げる決定的な特徴になり得ると語った。

これは、高性能モデルを手掛けるヒョンデのN部門が純粋な技術的・性能的な優位性よりも「運転の楽しさ」を優先しているためだという。

ヒョンデの「N」モデルでは合成エンジン音や疑似シフトチェンジに力を入れている。
ヒョンデの「N」モデルでは合成エンジン音や疑似シフトチェンジに力を入れている。

「さらに進化させるためのアイデアは山ほどありますが、結局のところ、重要なのは体験なのです。『偽物だ』と言う人もたくさんいますが、人々はそれを気に入っているのですから、そこにはある種の美しさがあります。皆さんも、試してみてもいいのではないでしょうか?」

「ヒョンデは、真面目なポルシェのような存在ではありません。運転の楽しさを追求しています。わたし達は素晴らしいムーブメントを起こし、今後数年にわたってそれをさらに高めていきます。そして次のプラットフォームでもこの理念を継承します。デモ走行はすでに始まっています」

彼が言及した次世代プラットフォームとは、『IMA』のことで、現在のE-GMPに代わるものとして、今後数年のうちにヒョンデの全ラインナップに導入される予定だ。

充電高速化、エネルギー消費効率も向上

導入の具体的なスケジュールは発表されていないが、ハラー氏は「E-GMPは2021年に導入され、通常のライフサイクルを経ています。そして、次世代プラットフォームはすでに開発中です」と述べた。

アイオニック5はE-GMPを始めて採用した市販モデルであり、2028年頃にモデルチェンジの時期を迎える見込みだ。ここでIMAに切り替わる可能性がある。

ヒョンデ・アイオニック6 N
ヒョンデ・アイオニック6 N

ハラー氏は、新しいIMAプラットフォームが「強化版Nモデル」の基盤として活用されるとし、「このセグメントで引き続きリーダーであり続ける」というヒョンデの方針に沿ったものであると説明した。ただし、どのモデルラインに高性能バージョンが導入されるかについては言及しなかった。

IMAは、より高速な充電を可能にする「次世代800V技術」と、効率性と統合性を向上させるという第5世代のバッテリー技術を採用する。

「(E-GMPの)初導入時のような大きな飛躍ではありませんが、熱管理、車両全体の効率、コスト、統合性における段階的な改善を図っている段階です」ハラー氏は言う。

「第1世代のような革命ではありません。これは大きな進化です。多くの点を強化しています」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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