2.3億円で落札 フェラーリ275GTB、高値安定のワケは アールキュリアル・オークション

公開 : 2019.07.01 17:15  更新 : 2020.12.08 18:00

フェラーリ275GTBが、2.3億円で落札。コレクターズカー・バブルが弾けてクラシック・フェラーリも値落ちするなか、価値を保つのが275GTB。そのワケを分析します。

text: Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo: ARTCURIAL AUCTION

なぜ値が落ちないの? 275GTB

コレクターズカー・バブルがピークの頃は250テスタロッサや250LMが20億円超えで落札され、量産モデルの365GTB/4デイトナが1億円、ディーノ206gtも1億円をマークするほどの過熱ぶりだった。

このころ275GTBはショートノーズで3億円弱、4カムの275GTB/4は3億円後半で取引されていた。しかしバブルが弾けた今では、デイトナは5000〜6000万円まで下落しており、他の250GTピニンファリーナ・クーペや250GTルッソ、2+2モデルなどのクラシック・フェラーリも着実に値を下げている。

こうした中で健闘しているのが275GTBだ。一般的には値段だけで評価されるきらいがあるが、’60年代を象徴する美しいスタイルと生産台数236台という希少性、そして現在の道路環境でも乗れるパフォーマンが評価されて高い人気を得ている。コロンボ・ユニットの心地よいエンジン音と、トランスアクスル・レイアウトによるニュートラルな走りも見逃せない部分だ。

その275GTBが、6月17日にパリで開かれたアールキュリアル・シーン・オークションにシックなシルバーのボディカラーの275GTBが出品された。出品された個体を実車の写真で確認しておこう。

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