ベースは『スズキ・ジムニー(SJ410)』? 父親と自作したオフロード車、シュノーケルや消火器も搭載 いつかは『特攻野郎Aチーム』のオマージュに

公開 : 2026.08.05 17:05

英国在住のアンディ・レイチャーさんの愛車は、亡き父とともに鋼管を使って製作したオフロード車。シュノーケル、ウインチ、消火器などを装備しており、ベースがスズキ・ジムニー(SJ410)であるとは想像もつきません。

亡き父との思い出の1台

英国在住のアンディ・レイチャーさんが所有するこの四輪駆動車は、鋼管をつなぎ合わせて作られたお手製の1台だ。しかし、最初は何を作ればいいのかまったく見当もつかなかったという。

「溶接工だった亡き父とわたしは、行き当たりばったりで鋼管フレームを製作しました。その場その場で決めたことを、そのまま実行しました。今こうして見えているものは、製作中に直面した数々の課題の単なる結果に過ぎません。基本的には、『これとあれをどこに配置しようか?』という発想で進めていきました」とアンディさんは語る。

アンディ・レイチャーさんの愛車(ベースはスズキSJ410)
アンディ・レイチャーさんの愛車(ベースはスズキSJ410)    AUTOCAR

そうしてできたのが、このクルマだ。しかし、少なくともベースとなるシャシーはあった。

「もともとは、スズキSJ410 1.0のソフトトップモデルでした。12年前に、エンジンとステアリングホイールが付いた自走可能シャシーとして購入したものです。チューブフレームと追加装備により、元の車両重量に200kg弱が上乗せされましたよ」(日本版編集部注:SJ410は、1982年に発売されたSJ40型ジムニーの輸出仕様です)

オフロード用の装備満載

その「追加装備」には、オフロード走行に不可欠なあらゆる装備が含まれていると、アンディさんは説明する。

「もちろんシュノーケルとオールテレーンタイヤは備えていますが、さらにスナッチブロック付きのライノ製ウインチを2基装備し、ギア比を調整して牽引力を高められるようにしています。ボンネットには小さなシャベルと荷締めベルトが2本、後部にはスペアタイヤ、燃料缶、補助バッテリー、さらに荷締めベルト、そして狭い溝を渡るための橋として使うワッフルボード(格子状の板)が2枚積んであります」

アンディ・レイチャーさんの愛車(ベースはスズキSJ410)
アンディ・レイチャーさんの愛車(ベースはスズキSJ410)    AUTOCAR

「車内には、ケータハムのレーシングハーネスを装着したバケットシートが2つ、レースカート用のステアリングホイール、消火器、カメラ、そしてエンジンがとんでもない騒音を立てるので耳栓も1組ありますよ! 冷却にはトヨタ・アベンシスのラジエーターと、これもまたケータハムから調達したファンを使っています」

自動洗浄機能も搭載

丁寧に作り込まれたインストゥルメントパネルには、見応えのあるダイヤルやスイッチ類が並んでいるが、筆者の目はヘッダーレールに沿って取り付けられたスイッチに引き寄せられた。

「これらは一連の電動バルブを制御するもので、高圧ポンプ付きのタンクに貯めた水を使って、車両の各部分を遠隔操作で洗浄できるようになっています。圧力を最大にすると、水はジェットウォッシュのように噴き出します。運転席からヘッドライト、スポットライト、リアウィンドウ、そしてカメラを洗浄できるんです。泥の中を猛スピードで走り抜ける時には重宝しますよ」

アンディ・レイチャーさんの愛車(ベースはスズキSJ410)
アンディ・レイチャーさんの愛車(ベースはスズキSJ410)    AUTOCAR

猛スピードとは言うものの、実際には、アンディさんはそれほどスピードを出さないという。

「実のところ、オフロードは怖いです。サスペンションのストロークが極めて短いんです。初めてオフロードに持ち出した時、壊してしまいました。つい衝動に駆られてジャンプしたら、着地時にリアから地面にぶつかり、リアサスペンションやトランスミッションの一部、ハンドブレーキが壊れてしまいました。その後3日間、修理に費やしましたよ」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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