【レンタカー「免責補償」入るべき?】保険と免責補償の違いは何か 「入れない人」も存在

公開 : 2019.12.28 07:20

レンタカーを借りる人なら、かならず「免責補償」について聞かれるでしょう。免責補償は入るべきでしょうか。保険と面積補償の違いは? 強制加入について日本レンタカー協会は「問題なし」の認識です。

レンタカー 強く勧められる「免責補償」とは

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

これまで一度もクルマを所有したことがなく、自動車保険のシステムも良くわからない人にとっては、免責補償と保険の違いを明確に理解するのは難しいかもしれない。

免責補償と保険を混同している人もいるが、まったく別モノである。

レンタカーにおける「免責補償」は、1日あたり1000円~2000円(車種やサービス内容によって異なる)程度支払って加入すれば免責分の5万円~15万円を肩代わりするサービスとなる。
レンタカーにおける「免責補償」は、1日あたり1000円~2000円(車種やサービス内容によって異なる)程度支払って加入すれば免責分の5万円~15万円を肩代わりするサービスとなる。

免責補償とは、その名の通り「免責を補償する制度」のことで、レンタカーの保険に設定されている「対物5万円」「車両5万円」などの「免責金額」を補償する制度だ。

免責5万円とは、保険を使って修理するような事故が起こった場合、その修理代金が30万円だったとすると、5万円は自腹で支払い、あとの25万円が保険から支払われるということである。

レンタカーにおける「免責補償」は、1日あたり1000円~2000円(車種やサービス内容によって異なる)程度支払って加入すれば免責分の5万円~15万円を肩代わりするサービスとなる。

「免責補償に入らないと事故が起こっても保険が出ない。何百万円を自腹で払わないといけない」ということではない。

レンタカー料金の中には、あらかじめ各種の保険料(対人と対物は無制限、車両→最大時価額)が含まれている。

しかし、最近、レンタカーを借りると、やたらとこの「免責補償」を勧められる。中には、やや脅し気味?に勧めてくるところもある。

免責補償は7〜8割の申込み 使われるのは約1%

筆者がこれまで借りたレンタカーのカウンターには、「免責補償加入のお願い」と書かれた紙が10〜20枚貼られているところもいくつかあった。

とくに、沖縄や北海道など外国人のレンタカー利用者が多い場所では強く勧められる。

筆者がこれまで借りたレンタカーのカウンターには、「免責補償加入のお願い」と書かれた紙が10〜20枚貼られているところもいくつかあった。
筆者がこれまで借りたレンタカーのカウンターには、「免責補償加入のお願い」と書かれた紙が10〜20枚貼られているところもいくつかあった。

実際にはどれくらいの人が入っていて、実際に免責補償が適用されるのはどれくらいの事例があるのか?

タイムズレンタカーに聞いてみたところ、以下のような回答を得た。

「恐れ入りますが非開示とさせて頂きたく、ご了承下さい」

日本レンタカー協会にも聞いてみたところ、「免責補償はレンタカー会社がそれぞれの基準で運営している制度ですので、協会では把握していませんし統計も出していません」という答えだった。

そこで、筆者自身がレンタカーを借りるときに何度か聞いてみた答えを総合すると……
・免責補償を付ける人は7〜8割
・実際に免責補償が使われた例は100台に1台あるかないか
という状況のようだ。では、使われなかった免責補償はどうなるのか?

それは、掛け捨ての保険と同様、使われなくても当然、レンタカー利用者に返金されるわけもない。

要するに、レンタカー会社の利益になるということだ。

最近は大手レンタカー会社も、格安レンタカーに対抗すべく料金を格安にしているところも多い。

それで、免責補償を強く勧めてくるのだろう。

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