キャデラック「高級オープンカー」 シートに “木” 使用 50年代カラーの電動2+2「ソレイ」限定生産か

公開 : 2024.07.24 06:25

キャデラックが高級EVコンバーチブル「ソレイ」のコンセプトモデルを公開した。1950年代のボディカラーを復刻し、シートにウッドパネルを使うなど高度なビスポーク(カスタマイズ)技術を示すものだ。

パーソナライズ技術を示すコンセプト

キャデラックは、新型の高級EVコンバーチブル「ソレイ(Sollei)」のコンセプトモデルを公開した。セダンのセレスティックのドロップトップ版で、量産化の可能性がある。

ソレイという車名は太陽(sun, solar)とレジャー(leisure)を組み合わせた造語。1950年代のエルドラドを彷彿とさせるコンセプトだが、メルセデス・ベンツベントレーのような高級ブランドに挑むキャデラックのパーソナライゼーション能力を示すために製作された。

キャデラック・ソレイ・コンセプト
キャデラック・ソレイ・コンセプト    キャデラック

マニラ・クリームと呼ばれる独特のカラーリングは、1957年と1958年に使用されていたカラーものだ。職人によって手作業で塗装されたという。

インテリアには同色のナッパレザーと、太陽光の下で日の出のように見えるというピンク色の顔料が使用されている。シートバックは手作業でカットされた「サンバースト」パターンの無染色ウッドパネルで飾られている。

キャデラックによると、ソレイは「バードウォッチング愛好家」も視野に入れて設計され、車内には鳥を呼ぶ3Dプリントのホイッスルと、見つけた鳥を記録するための革表紙の日誌が備わる。

キャデラックのデザイン責任者エリン・クロスレー氏は、「ソレイは旅の発見を再構築し、周囲の自然とつながるパーソナライズされたドライブ体験を思い描いています」と語った。

キャデラックはソレイの量産化計画を明らかにしていないが、セレスティックをベースにしていることから、その可能性は高いと思われる。

キャデラックは「将来のビスポーク(カスタマイズ)の限界を押し広げるもの」と述べ、ロールス・ロイスのドロップテイルと同様に少量生産される可能性を示唆している。

電動SUVのオプティックとリリックを欧州市場に投入するなど、キャデラックは米国以外の市場での事業を活性化させている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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