【概要、本質、期待!自動車ニュースを読む】アウディ ジャパン2025年戦略に見る現状と近未来

公開 : 2025.01.31 07:05

【期待】プレミアムBEVと言えばアウディ

GDP(国内総生産)世界1位で、自動車市場としては世界2位のとなるUSAでは、トランプ新大統領の就任によってBEV化の逆風が急激に強まることが予想される。

トランプ新大統領は就任早々の1月20日に『BEVを優遇する不公平な補助金や不適切に課された市場のひずみは撤廃を検討すべき』として、『2030年までに販売される新車(乗用車と小型トラック)の50%以上をゼロエミッション車(BEVとプラグインハイブリッド車、燃料電池車)にする』としたバイデン前大統領による2021年の大統領令(目標には法的拘束力はないものの自動車メーカーは支持を表明)を撤回。

アウディQ4 45 eトロン(左)とQ4スポーツバック45 eトロン(右)。
アウディQ4 45 eトロン(左)とQ4スポーツバック45 eトロン(右)。    アウディ

また、50億ドル(約7800億円)の基金からの充電ステーションへの政府資金拠出も停止し、2035年までにゼロエミッション車規則を採用する州への連邦規制適用免除の撤廃を要請。税額控除の終了も検討するといった政策を表明した。

実際のところカーボンニュートラルは政策が支配的で、USAが世界の自動車産業へ与える影響は非常に大きい。

しかし、どういった方向に進んでも対応できるようにパワートレイン事業を全方位で推進できるだけのリソースを持つ企業は限られ、アライアンス等による規模の拡大や特定の事業領域に集中するといった対応に迫られる。

だからこそ、商品やサービスの『ブランドオリジナリティ』を磨き上げることが肝要で、BEV『eトロン』ブランドを日本でも認知させてユーザーも抱えるアウディは、『プレミアムBEVのリーダー』として今後に期待が持てる!

記事に関わった人々

  • 執筆

    橋爪一仁

    Kazuhito Hashizume

    ジャーナリスト。自動車業界を経て現在はアビームコンサルティング(エグゼクティブ・フェロー)。企画業務を中心に自動車のブランド・オリジナリティ時代におけるCASE、DX×CX、セールス&マーケティング、広報、渉外、認証、R&D、工場管理、生産技術、製造等の幅広い領域を研究、アドバイザー業務を中心に活動中。特に自動車を経済と技術の側面から分析するのが専門。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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