【破談後どうなる】日産、ホンダとの経営統合協議打ち切りか?気になる三菱を含めた3社の立ち振舞い

公開 : 2025.02.06 10:45

これから先はどうなる

仮に経営統合しないと、これから先はどうなる? まさか、『喧嘩別れ』することはないだろう。

報道ベースでは、ホンダ日産子会社化を持ち出したことで、日産が反発しているとしているが、前述のようにあくまでも『大人の交渉』の一環であるはず。そのため、経営統合協議が破談すれば、昨年から2社で進めてきた各種技術領域での協業を継続することが予想される。そこへ、ルノー日産三菱アライアンスとして、三菱のポジショニングが維持されるという、元通りの展開が考えられる。

日産、ホンダ、そして三菱も含めて、3社トップの動きに注目したい。
日産、ホンダ、そして三菱も含めて、3社トップの動きに注目したい。    日産自動車

一方で、経営統合の協議において、技術領域の協業について短期間に深堀りして協議したことによって、協業における2社それぞれの『損得勘定』が明確化したかもしれない。そうなると、ホンダと日産はそれぞれ別の技術パートナー探しをするかもしれない。それでも、ホンダと日産との関係がゼロに戻ることはないだろう。

また、ホンダとの事業連携にかかわらず、日産は自社で『ターンアラウンド』と呼ぶ事業再編による成果を上げる必要がある。その過程で、今回の経営統合に関する報道の中で浮き彫りになった、海外投資家やファンドが、特に日産に対してどんな『次の一手』を打ってくるのか注目される。

いずれにしても、ユーザーの視点では、今回の経営統合に関するドタバタ劇は『対岸の火事』に映るだろう。経営統合すること、またはしないことが、ユーザーのライフスタイルにどんな影響があるのか、ピンと来ない人が少なくないからだ。

報道ベースでは、ホンダ、日産、そして三菱自は2月中旬を目処には、昨年12月に公表した将来に向けた展開について『現状報告』をすることになりそうだ。その会見にも是非参加し、3社トップの言い分をしっかりと訊きたい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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