【日本自動車史上最大級のドタバタ劇】ホンダ・日産の経営統合白紙撤退!正式発表の場で感じたこと

公開 : 2025.02.14 08:25

日産1社では難局を打破することは難しい

こうして、ホンダと日産の経営統合協議は白紙に戻ったわけだが、昨年8月に締結した『戦略的パートナーシップ深化に関する覚書』は継続し、2社の技術開発やモデルの相互補完についての議論は引き続き行うことになった。三菱自動車もこの枠組みでの協議を継続する。

昨年末から経済界を巻き込んだ騒動が終わってみると、元の鞘に戻ったということか? だが、日産にとっては生き残りにかけて、気を抜く余裕はまったくない。

会見の最後でお辞儀をする内田社長。道筋をつけたあとの退任は否定しなかった。
会見の最後でお辞儀をする内田社長。道筋をつけたあとの退任は否定しなかった。    平井大介

今回示した決算の通期見通しは売上高12兆5000億円で、儲けにあたる当期純利益は800億円の赤字となる。要因は、主力市場であるアメリカでのコアモデルの販売不振と、それに関連した販売奨励金の負担増。さらに、中国市場での競争激化の影響だ。

その対策として、短期的には2026年度に事業の安定化と適正化を目指す。そのために、グローバルで9000人の人員削減や、東南アジアなどでの工場閉鎖や製造ラインの見直しにより、350万台で利益が出る体制に持って行く。また、役員体制の見直しなど大規模な組織再編を行うことで固定費を削減する。

日産が『ターンアラウンド』と呼ぶ、こうした取り組みと並行し、『戦略的レビュー』として『次の一手』を早期に決めるともいう。そこに噂の台湾・鴻海が絡むのかが気になるが、内田社長は「マネージメント(レベル)で(鴻海と)協議したことはない」と一部報道を否定した。一部報道では、米アップルの名前も出てきている。

果たして、これから日産はどこへ向かうのか? ホンダとの関係が『連携レベル』に舞い戻ったことで、日産の先行きが再び不透明になったと言わざるを得ない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

業界に激震!日産、ホンダ、三菱が3社協業検討開始の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事