【まるで宇宙船】メルセデス・ベンツが次世代高級ミニバン『ビジョンV』初公開 Vクラス新型か

公開 : 2025.04.25 07:45  更新 : 2025.04.25 08:20

メルセデス・ベンツがVクラスのコンセプトカー『ビジョンV』を上海モーターショーで発表しました。高級ミニバンの新たな時代を切り開くベンチマークであり、レクサスLMなどをターゲットとしています。

ハイクラスミニバンの新時代

メルセデス・ベンツは、上海モーターショーで新型のコンセプトカー『ビジョンV』を発表した。「新時代の幕開け」と称される次世代高級ミニバンの登場を予告するもので、Vクラスシリーズの頂点に位置する。

ビジョンVは、新プラットフォーム『VAN.EA(バン・エレクトリック・アーキテクチャー)』をベースとしている。このプラットフォームは、実用的なファミリー向け車両から豪華なリムジンまで幅広く対応し、ボルボEM90やレクサスLMなどをターゲットとしている。

ビジョンVは高級ミニバンを牽引する存在となるのか
ビジョンVは高級ミニバンを牽引する存在となるのか    メルセデス・ベンツ

ビジョンVの印象的なエクステリアは、メルセデス・ベンツのデザイン言語における新たなステップを示しており、エアロダイナミクスも可能な限り追求しているという。また、EQSにも似た新しいグリルやヘッドライトのデザイン、イルミネーションが施されたスタンディングスターなども注目すべきポイントだ。

しかし、メルセデス・ベンツによると、ドラマチックな4人乗りのキャビンこそが最も力を注いだ部分だという。

後席乗員のためのプライベートラウンジを作ることに重点が置かれ、ホワイトのナッパレザーがふんだんに使用されている。主な特徴としては、格納式の65インチシネマスクリーン(このスクリーンを立てるとパーティションウォールとしても機能)、42個のスピーカーを用いたサウンドシステム、チューブ状のクッションを使用したフルリクライニング可能な2つのシートなどがある。

また、7台のプロジェクターによってさまざまな雰囲気を作り出すことができ、リアウインドウは透明から不透明に切り替えが可能だ。さらに、『ゲーム』から『リラックス』、『カラオケ』など7種類のモードが用意されている。

ただのコンセプトにとどまらず

メルセデス・ベンツによると、このビジョンVは新時代の幕開けを示すものであるという。また、デザイン、快適性、没入感のあるユーザー体験の基準を打ち立てるものでもあると、メルセデス・ベンツ・バンズの責任者トーマス・クライン氏は付け加える。

しかしながら、市販車仕様のステアリングホイール、3画面のスーパースクリーン(新型CLAで初導入)、クリスタルルックのエアベントなど、実車に引き継がれる可能性のある要素もはっきりと見て取れる。

SF映画の宇宙船のようなインテリア
SF映画の宇宙船のようなインテリア    メルセデス・ベンツ

広大な室内空間は、新しいモジュール式プラットフォーム、VAN.EAによって実現された。パワートレインに関する詳細は明らかにされていないが、このプラットフォームには800Vの電気アーキテクチャーが搭載され、前輪駆動と四輪駆動に対応するとともに、航続距離は最大500kmに達する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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