【徹底解説&試乗】売れ筋はウルトラ!ボルボXC90乗るならマイルドハイブリッド

公開 : 2025.05.14 11:45

マイルドハイブリッドでもパワー的に不満はない

今回試乗したマイルドハイブリッド車では、パワートレーンが変更されている。ミラーサイクルを採用し、VVT(可変バルブタイミング)によりインテークバルブの閉じを制御。

ピストンデザインの変更や新形状のインテークマニホールド、VNT(バリアブルノズルタービン)ターボチャージャー、新型オイルポンプの採用などにより、WLTCモード燃費は従来型の11.4km/Lから12.0km/Lへと、約5.3%改善している。

250psと360Nmを発生する2Lターボエンジンにモーターを組み合わせる。
250psと360Nmを発生する2Lターボエンジンにモーターを組み合わせる。    田中秀宣

ダンパーも新しくされ、乗り心地を向上させている。もっとも、試乗車は借り出し時に2400kmほどしか走っておらず、まだ馴染んでいない。また従来型を試乗してからかなり時間が経っているため、正直にいって相対評価は難しい。だが、絶対評価として20インチという大径の45タイヤを履いての乗り心地としては悪くない印象だ。

市街地でも高速道路でも、路面の良いところは滑らかでフラットライドに走り抜ける。高速道路の継ぎ目などは少しショックを感じるが不快なレベルではない。実際、ヨーロッパ車では3000kmくらいは走り込まないと足まわりが馴染んでこないクルマは少なくない。あと1000kmくらい走ると、印象はだいぶ変わるのではないだろうか。

2m近い全幅だが、目線が高く視界も良いのでサイズはあまり気にならず運転しやすい。高速走行時のエンジン回転数は、100km/hは8速で1500rpmくらい、80km/hでは8速に入らず7速で1500rpmくらいといったところ。

約160km走行して、平均燃費計は11.1km/L記録

車両重量は2トンを超えるが、250psと360Nmを発生する2Lターボエンジンのパワーは十分だ。アクセルペダルを少し多めに踏み込むと、おとなしめなスタイルからは想像できないほど意外な加速を見せる。

マイルドハイブリッドゆえモーターでの走行はできないが、街中のゴーストップでは頻繁に作動するアイドリングストップ/再始動のショックは皆無でスムーズだ。

今回、約160km(3分の2が首都高&高速道路、3分の1が一般道)走行して、平均燃費計は11.1km/Lを記録した。

日本市場においても、XC90のライバルとなるプレミアムEセグメントのSUVはけっこう存在する。だが、多くは個性を主張しているのか、わりと押し出しの強いスタイリングのものが多い。そんな中で、このXC90はスカンジナビアンデザインらしい落ち着いて知的な内外装は、永く付き合っても疲れないように思える。

プラグインハイブリッド車のT8よりは200万円近く安く、安全&快適装備はほぼ同等。パフォーマンスに不満はない。このB5ウルトラがXC90の売れ筋グレードになるのは、実際に乗ってみれば納得できるだろう。

ボルボ XC90ウルトラB5 AWDのスペック

全長×全幅×全高:4955×1960×1775mm
ホイールベース:2985mm
車両重量:2130kg
エンジン:直4 DOHCターボ+モーター
総排気量:1968cc
エンジン最高出力:184kW(250ps)/5400-5700rpm
エンジン最大トルク:360Nm(36.7kg-m)/2000-4500rpm
モーター最高出力:10kW/3000rpm
モーター最大トルク:40Nm/2250rpm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:フロント横置き4WD
燃料/タンク容量:プレミアム/71L
WLTCモード燃費:12.0km/L
タイヤサイズ:275/45R20
車両価格:1099万円

ボルボ XC90ウルトラB5 AWDの車両価格は1099万円となる。
ボルボ XC90ウルトラB5 AWDの車両価格は1099万円となる。    田中秀宣

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影

    田中秀宣

    Hidenobu Tanaka

    写真が好きで、車が好きで、こんな仕事をやっています。
    趣味車は89年式デルタ・インテグラーレ。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事