BMWが新型『スピードトップ』初公開 M8ベース、約8000万円のシューティングブレイク限定生産へ

公開 : 2025.05.27 06:45

BMWは、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」でM8コンペティションをベースとする『スピードトップ』を発表しました。特別設計のシューティングブレイクで、コレクター向けに少量生産される予定です。

愛好家向けのスペシャルモデル

BMWは、イタリアで開幕した「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」で、新開発のコンセプトカー『スピードスター(Speedtop)』を公開した。

M8コンペティションをベースに、2シーターのシューティングブレークに改造したもので、デザインを一新し、「コレクターや愛好家向け」として少量生産される予定だ。価格はおよそ43万ポンド(約8300万円)と予想されている。

BMWコンセプト・スピードスター
BMWコンセプト・スピードスター    AUTOCAR

スピードトップは、昨年の同イベントで発表された『スカイトップ』と密接に関連している。BMWはこの新しいコンセプトカーを、伝統的なシューティングブレークの現代的な解釈と位置付けている。

BMWはこれまで、Z3 MクーペやZ4クーペ、2023年公開のZ4ベースのツーリングクーペ・コンセプトなど、幾度となくシューティングブレイクの設計に挑んできた。

「BMWコンセプト・スピードトップは、当社の現行量産モデルとは対比を成すモデルです」と、BMWグループのデザイン責任者であるエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏は述べた。

同氏はAUTOCARの取材で、少量生産のスペシャルモデルがブランド戦略に重要な役割を果たしているとして、次のように説明した。

「BMWは、夢のようなクルマを作り、その夢を時折実現させる事業を行っています。当社は長年にわたり、数多くのショーカーを製作してきました。ここヴィラ・デステでも数年前から、時折、こうした夢を実現してきました」

「3.0 CSLや昨年のスカイトップと同じように、スピードトップでも再び実現する可能性は高い」

ファン・ホーイドンク氏は、クラシックカー市場の将来を考えることが重要だと付け加えた。

「コンコルソの伝統を継続するために、本当に重要なのです。50年後のイベントを想像してみてください。芝生の上にどんなクルマが並んでいるでしょうか? 3シリーズはないでしょう。なぜなら、かなり売れているからです」

スピードトップの生産予定台数は確定していないが、スカイトップと同じ50台となる見込みだ。

スカイトップはすでに完売し、ドイツのニュルブルクリンクでテスト走行を行っているところが目撃されている。BMWはAUTOCARに対し、スカイトップおよびスピードトップは、通常の量産車と同じ基準で設計・開発されると述べている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事

        ×