【アルフィスタ必読】思い出したのはアルファスッド!アルファ・ロメオ・ジュニアはその気にさせるディテール満載

公開 : 2025.07.09 13:05

低くてちょっとビートの効いたサウンド

今回試乗した特別仕様車『スペチアーレ』も含めて、イブリダが搭載するマイルドハイブリッドシステムは、1.2L直列3気筒ターボに2つのモーターを組み合わせ、6速デュアルクラッチトランスミッションを介して前輪を駆動するもの。

ステランティス・グループのブランドでは、シトロエンC4フィアット600、最近日本で発売されたプジョー3008に積まれているものと同じ。僕はシトロエンC4でこのユニットを体験済みだ。

ジュニアは、今のアルファのエントリーモデルとしてふさわしいと言える。
ジュニアは、今のアルファのエントリーモデルとしてふさわしいと言える。    神村聖

加速感もC4に似ていて、メカニカルなトランスミッションを用いるシステムらしく、エンジン車と運転感覚が近い。これはアルファというブランドにとって間違いなくプラスだ。しかも車両重量はC4より30kg軽いので、より活発に感じる。

3気筒ターボは、アルファ独自の味付けをしてあるようで、低くてちょっとビートの効いたサウンドが、アルファスッドの水平対向4気筒を思い出させる。ハイブリッドでありながらマフラーが2本出しというのも嬉しいポイントだ。

ドライブモードはこれまでのアルファと同じ『DNA』の3モード。 A(アドバンストエフィシェンシー)でも不満のない加速を示すが、メーター表示も変わるD(ダイナミック)が、やはり本来の姿だと思ってしまう。

それでいて発進停止はスムーズで、減速時は回生ブレーキが明確に効いていることが体感できるなど、ハイブリッドとしての仕事もしっかりこなしている。

乗り心地は、路面の感触をリニアに伝えつつ、ショックは絶妙に和らげてくれるという、イタリアンスポーツらしいフィーリング。18インチのタイヤは硬さを感じるものの、バネはガチガチではない。

ステアリングのロックトゥロックは2.5回転ぐらいで、市街地では扱いやすく、スピードを上げるとクイックに感じる。身のこなしは背の高さを感じさせず、コーナーでは安定感の高さが印象的だ。

ジュニアのようなエントリーモデルにとって大事なのは、多くのユーザーが違和感なく乗れ、苦労せず持ち続けられること。なので走りの個性はほどほどに留め、デザインでらしさをアピールするのが良いと考えている。

ジュニアはそういう意味では、今のアルファのエントリーモデルとしてふさわしい。少なくとも、僕のようにかつてのGT1300ジュニアを知るような人間が、お小言を口にするようなモデルではないということだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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