スーパースポーツや620R、160のアシとはまた違った仕立てになっているが、その乗り味はやはりドライバーを楽しませてくれるためにあるのだと感じる。

音ひとつ立てずに、サスペンションをよく動かしながら路面をなぞっていく。硬すぎず、柔らかすぎないセッティングのおかげで、もっともっと攻めていきたい衝動に駆られる。

風と戯れながら、そして地面をすぐそばに感じながら、懐深いシャシーに身を任せるのは実に楽しい体験である。’生きているんだ’ という気持ちになるとともに、やはりこのクルマも売れるに違いないと確信した。

■「買い」か?

ボディ形状ゆえ、休日専用車となるに違いないが、先述のレザー・シートのおかげで、ゆっくりと長距離を走るという可能性も付加されている。

ケータハムに必須なのかは実のところ分からないが、£8,635(154万円)分のオプション内容とSパッケージにも概ね満足できた。

しかしもしあなたが、(私のように)もっと刺激的な走りを求めるならば、小径ホイールを選んだうえでLEDと軽量化フライホイールを装着したRトリムを選ぶことをおすすめする。

(ニック・カケット)

ケータハム270S

価格	£25,990(466万円)
最高速度	196km/h
0-100km/h加速	5.0秒
燃費	NA
CO2排出量	NA
乾燥重量	540kg
エンジン	直列4気筒1596cc
最高出力	137ps/6800rpm
最大トルク	16.7kg-m/4100rpm
ギアボックス	6速マニュアル