ボナムス・メルセデス・ベンツ・セール

●2015.3.28　メルセデス・ベンツ・ミュージアム／シュツットガルト／ドイツ 幅広くオークションを展開するボナムスは、恒例となっているメルセデス・ベンツだけのワンメイク・オークション・セールを、ダイムラーAGの全面的な協力を得て開催した。  
アメリアアイランドで大いに盛り上がったコレクターズ・オークション界だが、その2週間後には早くも次のオークションが開催された。それはボナムスが以前から行っているメルセデス・ベンツのワンメイク・オークションで、ダイムラーAGの全面的な協力を得て、今回もお膝元のメルセデス・ベンツ・ミュージアムで開かれた。 このオークションは、その名のとおりすべてメルセデス・ベンツに関連するアイテムが集められているのが特徴だ。往年のグランプリ関係のポスターからポストカード、カタログやアクセサリーなどのオートモビリアが26点と、選りすぐりの車両が44台、合計70点が用意された。 車両は1900年型のベンツ・イデアル 4?HP シングル・シリンダー VIS-?-VISから、2007年型SLR マクラーレン・ロードスターまで、各年代を代表するモデルが出品された。またダイムラーAGの協力を得ていることもあり、出品された各車は素晴らしいコンディションを保つことに加え、ローマイレージの車両が多かったのが特徴である。 ここで最高落札額を記録したのは、圧倒的な人気を誇る1938年型540K カブリオレ Aの3億5880万円で、これに1931年型770 カブリオレ D (W 07)の3億50万円が続いた。戦後のモデルでは4台出品された300SLが１億4577万円から１億3605万円で落札されている。 このほか’50年代の 300S カブリオレ Aや300SC クーペが高額で落札されている。最近各地のオークションで値を上げている190SLやW113系のSL(230〜280)も順当な額で終わっている。 ‘80年代以降のモデルでは、走行8000kmの1986年型500SLが1301万円で落札されたのを筆頭に、ローマイレージの380SLが673万円を記録した。このほかの新し目のモデルは、中古車市場で流通数が多いこともあり、流れたものが多かった。 変わったところではドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)を闘ったファクトリー製のCクラスも並んだ。1996年シーズンにヤン・マグネッセン、ファン・パブロ・モントーヤ、リカルド・ゾンタがドライブしたマシンだが、ここに集まった客層には合わなかったようで流れてしまった。

1€(ユーロ)=130円で計算　NS=落札不成立。日本円価格の括弧内の金額は、主催者が発表した予想落札価格。