ネット上にもほぼ情報がない「隠れ名所」で見つけたクラシックカー 40選(中編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.12.21 11:25

ダッジ・コロネット440(1970年)

この状態のいい1970年式ダッジ・コロネット2ドア・ハードトップは、生産台数1万9246台のうちの1台であり、間違いなくレストアの価値がある。写真は440モデルで、グレードとしてはコロネット・デラックスとコロネット500の中間に位置する。

エントリーグレードのコロネットは225立方インチ(3687cc)の6気筒エンジンを搭載し、0-97km/h加速は約12秒だった。一方、高性能の383立方インチ(6276cc)V8エンジン搭載モデルでは、6.7秒に短縮される。

ダッジ・コロネット440(1970年)
ダッジ・コロネット440(1970年)

リンカーン・コンチネンタル(1977年)

5代目のリンカーン・コンチネンタル・クーペは全長230インチ(5842mm)と、フォードが販売した2ドア・クーペの中で最長を誇る。この個体は1977年式で、当時の価格は1万1400ドルだった。当時の米国世帯平均年収が1万5000ドルだったことを考えると高価だが、8万台以上が販売された。

リンカーン・コンチネンタル(1977年)
リンカーン・コンチネンタル(1977年)

ビュイック・スーパーリビエラ(1957年)

1940年代から1950年代にかけて生産されたビュイック・スーパーは、性能よりも快適性を重視したモデルだ。

この希少な1957年式スーパーリビエラ2ドア・ハードトップには、フルカーペット、電気時計、施錠可能な照明付きグローブボックス、デュアルホーン、シガーライター、可変速ワイパーなど、数多くの快適装備が備わっていた。同年生産された2万6529台のうちの1台である。

ビュイック・スーパーリビエラ(1957年)
ビュイック・スーパーリビエラ(1957年)

ハドソン・クラブクーペ(1947年)

この1947年式ハドソン・スーパーシックス・クラブクーペは確かに希少だ。しかし、銃弾の跡だらけであることから、価値が下がるどころか、レストアの可能性すら大きく損なわれている。

ハドソンは1947年に10万台強を販売した。

ハドソン・クラブクーペ(1947年)
ハドソン・クラブクーペ(1947年)

GMC(1961年)

この1961年式GMCトラックの背景を見てほしい。コロラド州のナンバープレートに描かれた山々と輪郭がよく似ている。こちらは1000シリーズで、シボレーのC/Kシリーズに相当する。「ビッグブロック」V6エンジンを搭載していたが、現在も残っているかどうかは不明だ。

GMC(1961年)
GMC(1961年)

ダッジD100(1966年)

この一角には黄色いトラックが集まっている。

写真手前は1966年式ダッジD100だ。訪問時に聞いた話では、まだ走行可能な状態で、実際数年前に自走で運び込まれたそうだ。新車当時は6気筒(最高出力140ps)と8気筒(200ps)のエンジンが用意されていたが、このボンネットの下にどちらが搭載されていたかはわからない。

ダッジD100(1966年)
ダッジD100(1966年)

フォードF100(1966年)

ターコイズブルーの塗装が目を引く1966年式フォードF100。アーネスト・オート・レッキング&トラックの風景を明るく彩っている。何年も前に現役を引退し、もうハイウェイを走ることはないだろう。しかし、錆びていない良質な部品が残っている限り、スクラップにはされないはずだ。

(翻訳者注:この記事は「後編」に続きます。)

フォードF100(1966年)
フォードF100(1966年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

「隠れ名所」で見つけたクラシックカー 40選の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事