今しかない、リーズナル、そしてマニアック!2026年注目の中古車3台を大晦日に大選抜【第5水曜日の男、遠藤イヅルの令和的ヤングタイマー列伝:第6回】

公開 : 2025.12.31 12:05

初代アウディTT:全然古くならない!完成度が高いデザイン

ラストは、初代の『アウディ TT』を選びました。1998年登場のスポーツモデルで、1995年に発表されたコンセプトカーと大きく変わらない姿で市販されたことも話題を呼びました。

金属の塊から削り出したような、シンプルかつプレーンを極めたデザインは、現在でもクルマの歴史に残る名デザインと評されています。インテリアも異素材を組み合わせたクールな造形で、高級感も充分に備えていました。

25年以上も前のデザインとは信じられない初代アウディTT。無垢の金属(インゴッド)から削り出したような外観は、不必要な要素を削ぎ落として生まれたものです。
25年以上も前のデザインとは信じられない初代アウディTT。無垢の金属(インゴッド)から削り出したような外観は、不必要な要素を削ぎ落として生まれたものです。    アウディ

日本国内では、当初1.8L直列4気筒5バルブターボ+クワトロ(4WD)でリリースされ、追ってFFモデル、3.2リッター『VR6』V6エンジン搭載版などを追加。オープンモデルの『TTロードスター』も販売されています。

こちらも中古車検索サイトを確認するとTTの平均価格はなんと約75万円。ロードスターも約77万円で、想像以上にリーズナブルです。

今後これを超えるクルマがあるだろうかと思わせるエクステリアデザインは、改めて見ると完成度の高さに驚きます。今後も古くなることはないでしょう。さらに高性能、高品質、高級感を持つ初代TTがその価格帯で手に入るのは、調べている自分でもびっくりでした。

生産が終わって約20年経ち、部品供給が減って維持の難易度は上がりつつあるため、まさしく『今、見直したい』、『今しかない』、『リーズナブル』なクルマと言えるでしょう。

次回の『第5水曜日』は2026年4月29日です。意外性があり、『そう来たか!』と言ってもらえるような車種を取り上げる予定です。2026年も、どうぞご期待ください!

(記載の価格相場はいずれも2025年12月現在です)

記事に関わった人々

  • 執筆

    遠藤イヅル

    Izuru Endo

    1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター兼ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持つ。コピックマーカーで描くアナログイラストを得意とする。実用車や商用車を好み、希少性が高い車種を乗り継ぐ。現在の所有は1987年式日産VWサンタナ、1985年式日産サニーカリフォルニア、2013年式ルノー・ルーテシア。
  • 撮影

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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