メルセデス・ベンツ Sクラス歴代最大のアプデ 新V8エンジン採用 フラットプレーンの出来栄えを味見

公開 : 2026.01.19 18:05

Sクラスの後席は路上で最も贅沢な空間の1つ

さて、そんな新しい7代目Sクラスを、今回は味見することが許された。ドイツ南西、ジンデルフィンゲンの一般道で、フラットプレーン・クランクのM177ユニットを積んだ、マイルド・ハイブリッドのS 580 ロングを。

Sクラスのリアシートは、2026年においても、路上で最も贅沢な空間の1つであることは疑いようがない。通常のSクラスも不満ない広さを備えるが、ロングはホイールベースが300mm長く、まさにファーストクラスだ。

フェイスリフト版メルセデス・ベンツ Sクラスの後席へ座る筆者、フェリックス・ペイジ
フェイスリフト版メルセデス・ベンツ Sクラスの後席へ座る筆者、フェリックス・ペイジ

後席には、キャプテンシートが2脚。エアバスA380の機内から持ってきたかのような、高級感と快適性を誇る。思い切り身体を楽にでき、乗り心地は滑らかで、ノイズキャンセリング機能も働き、目を閉じるとクルマの中にいることを忘れてしまうほど。

それでも、ドライバーがV8エンジンの回転数を高めれば、淡々と短時間にアウトバーン級の速度へ到達。前方からは、音量は小さいが、心を震わせるV8ノイズが響いてくる。

矛盾するような組合せは魅力的でしかない

巡航時には、クリーミーで厚みのある、少し悪びれた燃焼音で楽しませてくれる。4気筒エンジンのそれとは、明らかに異なる。

ラグジュアリーでサイレントなSクラスへ、少し合致しないようにも思えるが、圧倒的なパワーを秘めるという事実の表れでもある。自ら運転できる日が楽しみだ。

メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)
メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)

今回は交通量が多く、レブリミットまで回せなかった。AMG GT ブラックシリーズが高域で奏でた、ドラマチックな咆哮へ並ぶ、音響体験へ浸れるのかは未確認。それでも、二面性というべきか、矛盾するような組合せは魅力的でしかない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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