メルセデス・ベンツ Sクラス歴代最大のアプデ 新V8エンジン採用 フラットプレーンの出来栄えを味見

公開 : 2026.01.19 18:05

Sクラスがフラットプレーンの新V8エンジン獲得 503psから537psへ増強 PHEVの580eは総合585psへ 後席は路上で最も贅沢な空間の1つ 矛盾するような組合せの魅力 UK編集部が味見

フラットプレーンのV8を得るSクラス

メルセデス・ベンツは、大改良を施した2026年仕様の7代目Sクラスを、間もなく発表する。容姿や内装がリフレッシュされ、技術がアップデートされるだけではない。新しいV型8気筒エンジンの採用が、最大のトピックといえる。

構成部品の半数以上が再設計され、この改良を「同一世代では歴代最大」だと同社は主張する。「史上最も野心的なモデル投入計画の先鋒」という、重大な責務を負うとも。

メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)
メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)

新しいV8エンジンに関する情報は限定的だが、フラットプレーン・クランクシャフトが組まれたM177型になる模様。このユニットは、既にアストン マーティンDB12DBXの動力源となっているが、そちらにはクロスプレーン・クランクが組まれている。

だがS 580では、この型式では初めてフラットプレーン化される。メルセデスAMGが、このM177ユニット版のS 63を発表する日も、遠くないと考えられる。

M176ユニットの503psから537psへ増強

ここでフラットプレーン・クランクを簡単に説明すると、ピストンと繋がるクランクピンが180度間隔で、向き合うように並ぶことが特徴。一方、クロスプレーン・クランクは90度間隔で、クランクシャフトを前から見ると十字のようになっている。

結果としてシリンダー毎の点火タイミングが異なり、サウンドに違いが現れる。クロスプレーンの場合、低回転時にはドロドロと唸るような響きを放つ。他方、フラットプレーンの場合は点火タイミングを等間隔にでき、高域で美しい高音を奏でる。

メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)
メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)

メルセデス・ベンツの技術者は、フラットプレーン化で、パワーを維持しつつ排気量を削ることが可能だと説明する。M177ユニットでは、従来のM176ユニットの503psに対し、537psへ増強。0-100km/h加速時間は、4.0秒へ更に近づくと考えられる。

S 580eは総合で585psへ 価格は僅かに上昇

また、直列6気筒エンジンも改良を受ける。プラグイン・ハイブリッドのS 580eでは、最高出力が367psから449psへ大幅に上昇。駆動用モーターも150psから163psへ強化され、システム総合で585psを得るとのこと。

インフォテインメント・システムも更新される。「新しいサービス志向のアーキテクチャ」を採用するという。販売価格も、僅かに上昇すると予想される。

メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)
メルセデス・ベンツ Sクラス(7代目フェイスリフト版/プロトタイプ)

もっとも、現在の英国ではS 580は売られておらず、V8エンジンのSクラスはAMG S 63のみ。今回のアップデートで導入されるかどうかは、不透明だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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